2019年10月1日より、消費税率引上げに伴って実施された「キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)」が、6月30日で終了となる。

同事業は、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の一定期間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援するもの。

具体的には、クレジットカードやスマートフォンのQRコードなどのキャッシュレスで支払うと、最大5%が還元され、キャッシュレス決済の普及を目的に実施された。

6月11日時点での同事業の加盟店登録数は、全国で1,149,960店と、約115万店が加盟。

経済産業省は、2019年10月1日の開始から2020年3月16日までの期間においての対象決済金額は約7.2兆円、還元額は約2980億円であるとしている。

今回、同事業は6月30日で終了する。これに伴い、加盟店側が決済事業者に支払う手数料などに動きが出てくる。同事業の期間中、店舗側が負担する決済手数料が3.25%に抑えられているが、終了後は5~7%に引き上げられる可能性があるとのことだ。

しかし、このポイント還元事業は終了するものの、新型コロナウイルスの影響も踏まえた「新しい生活様式」への対応もあり、引き続きキャッシュレス決済は推進されるという。

9月には、マイナンバーカードの普及促進を図るため、連動させたキャッシュレス普及支援策「マイナポイント」もスタートする。

マイナポイントでは、マイナンバーカードを取得し、キャッシュレス決済サービスを1つ選択。所定の設定や決済を行うことにより最大で5,000円相当のポイントを付与するという。