独立行政法人日本芸術文化振興会は、心豊かな活力ある社会の形成にとって極めて重要な意義を持つ、文化芸術団体等の事業活動の継続を支援するため、「文化芸術復興創造基金」を創設したことを発表した。

日本芸術文化振興会は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、文化芸術活動に多大な困難が生じているとしており、振興会として、助成金の運用の弾力化や早期の交付に懸命の努力を重ねているという。

しかし、公演等の事業の中止・縮小等が続き、多くの文化芸術団体にとって今や活動を存続させること自体が危機に直面している状況にあることを受け、今回、同基金を創設したとのことだ。

また、同振興会は、国立劇場・国立演芸場・国立能楽堂・国立文楽劇場・国立劇場おきなわの各劇場において、主催者として伝統芸能の公演などを行っている。

今回、公演中止などによって、伝統芸能を担う実演家やこれを支える大道具・小道具・衣裳・床山など技術者に活動の場を提供できない状況であることから、伝統芸能の保存と継承が非常に厳しい局面に直面しているという。

そこで同振興会は、この伝統芸能に携わる人々を支援し、次世代に継承するための諸活動を未来に向けて持続するため、「くろごちゃんファンド(国立劇場基金)」の創設も発表。

なお、寄附は1,000円からであるとし、税制上の優遇措置があるとのことだ。