トヨタとトヨタファイナンシャルサービスは、2019年4月に立ち上げたグループ横断のバーチャル組織「トヨタ・ブロックチェーン・ラボ」において、ブロックチェーン技術の活用検討を進めていくと発表した。


「トヨタ・ブロックチェーン・ラボ」のVision イメージ映像

同組織は、当該技術活用に向けた火付け役として、グループの知見を集約しながら、有望な活用用途の企画検討や実証実験の推進を行っている。

それとともに、トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)、トヨタコネクティッド、Toyota Motor North America,Inc.など、グループ各社とのグローバルな連携、パートナー企業との関係構築を進めている。

また、同組織は、以下の「お客さま」「車両」を軸にした取り組みにおいて、特定の環境下における実証実験を昨年11月に完了するなど、各活用用途においてブロックチェーン技術の有用性を確認している。

【検証を進めている主なテーマ】

(1)「お客さま」を軸に、グループ内外の ID 共通化・契約のデジタル化による利便性向上、顧客自身による情報管理の実現、ポイントサービスへの活用等

(2)「車両」のライフサイクルに関わるあらゆる情報の蓄積・活用を通じた、各種サービスの高度化、新たなサービスの創出

(3)「サプライチェーン」における、部品製造、発送などに関する情報の記録・共有による業務プロセス効率化、トレーサビリティ向上

(4)車両などの資産や権利等、様々な「価値のデジタル化」を通じた資金調達手段多様化への活用と、それによるお客さまや投資家との中長期的な関係構築

今後は、有望な活用用途のさらなる検討、関係事業者まで含めた実証実験等を推進するという。また、ブロックチェーン基盤について、パートナー企業と合同で、当該技術の社会実装促進に向け取り組むとともに、各用途に適した基盤選定に向けた技術的な知見蓄積を図っていくとのことだ。