鹿島建設が、ソフトバンクロボティクス、ソフトバンクの協力のもと、最先端のロボット技術を保有するBoston Dynamicsの四足歩行型ロボット「Spot(スポット)」を用いた実証実験を実施した。
実証実験の結果をもとにユースケースを検討し、トンネル内の路盤などでも不自由なく歩行できるよう改良された同ロボットを、土木工事現場で活用することを目指して、2019年12月に導入したことを発表した。
2018年に行われた実証実験では、360度カメラを搭載したSpotを制御室から遠隔操作。切羽(掘削箇所)の写真撮影やポンプメーターなどの計器点検を実施した。さらに、あらかじめ設定したルートに沿って自律歩行できる特性を活かした坑内巡視も実施。現場での適用性を確認するとともに課題を抽出したという。
その後、ソフトバンクロボティクスおよびBoston Dynamicsにて、悪路歩行性能の確認やインターフェースプログラムを改良。土木現場への適用可能性を高めたという。
今後は、トンネル工事において、坑内測量業務や安全管理のための巡視などを実証実験する予定としている。また、四足歩行が可能な特性を活かして、急傾斜地すべり地帯での調査・測量などの危険作業を含め、適用先の拡大を検討していくという。
鹿島建設は、ロボット技術の導入をこれからも積極的に推進することで、建設業界における生産性や安全性のさらなる向上を図るとともに、業務の効率化を目指していくとのことだ。