LINEが、渋谷区LINE公式アカウントでの行政サービス申請におけるeKYC(オンライン本人確認)の実証実験において、LINE BRAINの顔認証技術・ID Card OCRが採用されることを発表した。
同社は、東京都渋谷区と行政サービスのIT化・高度化を通じた地域課題解決に向けて「シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー協定」を2016年8月に締結。2017年8月より渋谷区の公式アカウント上でAIチャットボットを使った子育て支援サービスを、同年10月からはごみの分別・粗大ごみに関する問い合わせ対応を開始している。
また昨年4月には、住民票の写し等の発行手数料がモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」の「コード支払い」で対応可能に。その後、特別区民税・都民税など一部の税も令和元年度分から「LINE Pay」で納付可能にするなどさまざまな取り組みを行なっている。
今回渋谷区では、渋谷区LINE公式アカウントを活用し、住民票及び税証明書の申請を可能とする「LINEを活用したオンライン申請等」を4月より開始。その申請に必要なeKYCの実証実験にLINE BRAINの顔認証技術、ID Card OCRが採用されることが決定した。
渋谷区では、区民の利便性向上、区庁の業務の効率化を目的として非来庁型の行政サービスを推進しており、今回の実証実験は自治体業務初のeKYC実用化に向けて行われるものとなる。
LINEが提供するAIソリューション「LINE BRAIN」は、FAQ対応、請求書の手入力、飲食店やカスタマーサポートの電話応対といったさまざまな分野で負担となっている業務をAI技術によって削減するというもの。
今回の実証実験でも、LINE BRAINの顔認証技術・ID Card OCRを提供することで、eKYCによる混雑の緩和、業務の効率化やユーザーの利便性向上を促進していくとのことだ。