三菱地所が、丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)における防災の取り組みとして「災害ダッシュボード3.0」の実証実験を、1月22 日に千代田区・鉄道各社・バス事業者・ビル事業者等と連携して実施した。

災害ダッシュボード3.0は、昨年1月に発表した災害時の状況俯瞰、負傷者搬送対応等に活用するプラットフォーム「災害ダッシュボード2.0」の機能をさらに強化したもの。

同社は、災害時の課題として発災直後に駅や商業施設等に滞在する帰宅困難者への情報提供の面をあげている。TV放送による“広域情報”と同エリアの“ローカル情報”の両方の提供がこの課題の解決につながると考え、さらに、多言語での情報伝達の必要性も高まっているとしている。

今回行われた実験は、千代田区・災害対策本部と丸の内エリアに想定した「次世代防災拠点 (災害対策拠点)」で帰宅困難者対応を連携して行うことの有用性を検証するもの。

災害ダッシュボード3.0を用い、同エリア約100台の「丸の内ビジョン」を通じて発信する「デジタルサイネージ版」や、インターネットから一般用・災害対策機関用でそれぞれアクセスできる2種の「WEB版」を併用し、災害時に必要な情報を発信する実験が行われた。

災害ダッシュボード3.0では、TVニュースとローカル情報をミックスしたLIVE映像の提供や4か国語メッセージで情報提供、帰宅困難者受入施設の位置・開設・満空等の情報発信の機能が追加された。

今後、同社は次世代防災拠点機能の実現や、突如発生する首都直下地震等に対してICTを活用して効率的に情報連携できる仕組みづくりの構築を目指していくとしている。