東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 山崎研究室の張軼威大学院生らは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿されるハッシュタグ等を使って、あるブランドを好む人は他にどのようなブランドを好むかといった消費者の興味・認知を高い精度で数値化することに成功したことを発表した。

今回の研究では、SNSに投稿された各ブランドのオフィシャルブランドのフォロワーが日常的に投稿するハッシュタグ等の情報を用いて、それぞれのブランドのファンの意識や特徴を解析し、さらに他のブランドとのファンの特徴の近さを数値として計算できる手法を確立したとのことだ。

これまで、クレジットカード・ポイントカードの購入履歴やアンケートを使った調査が一般的だったが、顧客が住む地域とそこに存在するブランドという地理的・物理的な制約を受けデメリットがあったという。

今回のSNSを用いた手法による調査では、国内でビジネスを展開する108ブランドのSNSアカウントを対象に各ブランドのフォロワー1,000人ずつを解析した結果、相関係数0.43-0.53という高い精度で予測できることを確認。

これは他の類似研究と比較しても非常に高い精度だとしている。

今後は、SNSにおける効果の高いPR手法の提案、商業施設における店舗フロアプランの提案などの応用が考えられるとのことだ。