Amazonは2019年10月9日、日本で偽造品の撲滅を目的としたAmazonの取り組み「Project Zero」の提供を開始した。

「Project Zero」概要

Project Zeroは、ユーザーが真正品をAmazonで購入できるように、Amazonのテクノロジーやイノベーションに加え、ブランドオーナーが保有する知的財産権に関する知見および自社商品の偽造品を検知するための情報を組み合わせて開発されたプロジェクトだ。

偽造品撲滅に対し以下の3つの機能を備えており、2019年の初めに米国および欧州(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス)でスタートしている。

  1. 自動プロテクション機能
  2. 自動プロテクション機能はAmazonの機械学習を活用しており、常に新しい情報を取り入れることで、偽造品の疑いがある商品の販売を未然に防ぐことが可能だ。

    世界中のAmazonで毎日更新される50億件を超える商品情報を継続的に自動スキャンし、偽造品の疑いがある商品を検知。この機能により、これまでに9,000万点以上の偽造品の疑いのある出品をユーザーが閲覧する前に排除したという。

  3. セルフサービスの偽造品削除ツール
  4. ブランドオーナーは、偽造品の疑いがある商品をAmazonのサイト上から削除できる権限が与えられる。ブランドオーナーよって削除された商品情報は、自動プロテクション機能に反映され、偽造品の検出精度の向上に活用される。

  5. 商品のシリアル化(日本では2020年前半に提供開始予定)
  6. ブランドオーナーが自社商品の製造および発送の過程で固有のコード(シリアルコード)を発行し、そのコードによってAmazonで販売される1つ1つの商品の真偽を精査し、確認するサービスだ。

    商品のシリアル化と自動プロテクション機能を組み合わせることで、偽造品を効率的に取り締まることが可能になるという。

Project Zeroに登録されているブランド数は、米国と欧州で合計6,000超えており、日本ではすでに試験運用が開始されている。現在、招待制ではあるが、パナソニック、アイリスオーヤマ、任天堂、ソニー・インタラクティブエンタテインメント、アイロボット、川崎重工、タカラトミー、ダダリオなど日本のブランドオーナーが協力しており、好意的な評価の上、成果も上がっているという。