デロイトトーマツコンサルティング(以下・DTC)は、2019年6月28日、デロイトトーマツのスポーツビジネスグループが有するスポーツビジネスに関する知見とDTCのCustomer&Marketingディビジョンが有するCRM知見をもとに「スポーツ観戦体験グローバル調査レポート~サッカー編」をまとめ、発表した。
スポーツ観戦体験グローバル調査レポートは、スポーツ観戦に訪れる人の観戦体験を「推奨度」により分析することで、観戦前から観戦後にかけて観戦体験への期待がどのように変化し、どこに顧客サービスの課題があるかを明らかにするものであるという。
同調査では、日本、アメリカ、ドイツの3か国を対象として調査し、国別のスポーツ観戦文化の違いを明らかにしているとのことだ。
はじめにスタジアムでの観戦を「友人・知人にどれくらい勧めたいか(推奨度)」を0~10の幅で質問し、観戦前から観戦後に至る14の体験それぞれが「推奨度」にプラスに影響を与えたのかマイナスの影響を与えたのかを調査。
「推奨度への影響の大きさ(絶対値)」を期待度が大きな項目、プラスマイナスを相殺した値を「推奨度の上げ/下げ」として、推奨度との差が大きなものを、体験の改善効果が大きな項目として分析している。
主なトピックスは2つ。
- 試合の観戦そのものが大きく影響を与える日本、ドイツ。アメリカは試合開始までの時間の過ごし方が大きく影響
- アメリカ、ドイツに比べ、日本は推奨度への影響の大きさと推奨度の上げ/下げのギャップが少なく、不満要素となっている観戦体験がなく「試合中」に期待が偏重
試合観戦そのものの影響力が一番高いのは、日本とドイツ
試合の観戦そのものが大きく影響を与える日本、ドイツに比べ、アメリカでは、試合そのものよりも試合日以前の情報収集や当日スタジアムに入場してからゲーム開始までの時間の過ごし方が大きく影響を与えていることが明らかとなった。
日本のスポーツ観戦は「試合中」に期待が偏重
同調査における日本の結果は特徴的で、試合観戦そのものの影響力が一番高いという点ではドイツと同じである一方、それ以外の体験が与える影響が非常に小さく、観戦後についてはほとんど影響力がないことがわかったという。
またアメリカ、ドイツに比べ、日本は推奨度への影響の大きさと推奨度の上げ/下げのギャップが少なく、不満要素となっている観戦体験がない点も特徴的であるとのことだ。
日本の観戦体験への期待が「試合中」に偏重していることがうかがえる結果となった。
※調査概要
下記出典元参照
<出典元>
「スポーツ観戦体験グローバル調査レポート-サッカー編-日本のスポーツ観戦をより面白いものにするためのヒントはどこに隠れているのか」
デロイトトーマツコンサルティング