2019年6月18日、アドフレックス・コミュニケーションズが「AI(人工知能)と仕事に関する調査」の結果を公開した。

調査では、全国の20〜40代のマーケティング・広報・宣伝担当者503名を対象にアンケートを実施。AIの導入による失職の危機感や、AIによるタスクの効率化に対する期待などについて調べている。

調査結果のポイントは5つ。

  • 53.6%が「2年以内に、AIが仕事のツールとして当たり前になる」と考えている
  • 45.3%が「10年後、AIによって自分の仕事がなくなる」と回答。理由は「正確さ」や「コスト」
  • 効率化したいタスク、上位は「分析・効果検証」、「企画・立案」、「制作」
  • 「AIが面倒な業務を解決・効率化してくれる」と思う人が80.0%。一方で導入しているのは4.7%。
  • AIの導入でもっとも成長しそうな業界は「商社・メーカー」「販売・小売り」「サービス」。AIと聞いて思い浮かぶアメリカの企業は「Google」「Amazon」「IBM」

AIが仕事のツールとして当たり前になるのはいつ?

調査では、「AIが仕事のツールとして当たり前になる時代はいつ来ると思いますか?」とたずねている。結果、マーケターの97.1%が「AIが仕事のツールとして当たり前になる時代が来る」と回答した。

時期については、「2年以内」がもっとも多い。以下、「すでに来ている」、「3年以内」、「1年以内」とつづいている。53.6%が「2年以内にAIが仕事のツールとして当たり前になる」と考えていることがわかった。

45.3%が「10年後、AIによって自分の仕事がなくなる」と回答

「10年後、AIによって自分の仕事が無くなると思いますか?」という質問に対しは、マーケターの45.3%が「10年後、AIによって自分の仕事がなくなる」と回答した。

反対に「自分の仕事がなくならない」と回答したのは41.3%。

「自分の仕事がなくなる」理由としては、正確さやコストなどが多く挙げられていた。一方で、「自分の仕事がなくならない」理由としては、最終的な判断は人間がやることになる、部分的に置き換わっても全てAIが出来るわけではない、といった意見が挙がっている。

マーケターにとってもっとも効率化したいタスクは「分析・効果検証」

マーケターに「面倒だと思うタスク」について聞いたところ、もっとも回答が多かったのは「分析・効果検証」だった。

2位は「企画・立案」、3位と4位はそれぞれ「制作(画像・ビジュアル)」、「制作(テキスト・原稿作成)」という結果になっている。

「AIが面倒な業務を解決・効率化してくれる」と思う人が80.0%

調査では、「前問で回答された面倒なタスクは、AIを導入することで解決もしくは効率化がはかられると思いますか?」とたずねている。

結果、「解決・効率化してくれると思う(31.9%)」、「部分的に解決・効率化してくれると思う(48.1%)」が上位となった。全体の80.0%がタスクの解決・効率化について肯定的な回答をしたことになる。

一方、実際にAIを導入しているという回答は4.7%にとどまった。内訳は、すでに導入しており、解決・効率化された(2.8%)、すでに導入しているが、解決・効率化されなかった(1.9%)。

現状では導入が進んでいないものの、今後、多くの業界でAIの導入が進んでいくと推測されるという。

AIに関するイメージ調査

“AIを導入することで、もっとも成長しそうな業界”、を全国のマーケターに聞いた。

結果、1位は「商社・メーカー(58票)」。以下、2位は「販売・小売り(53票)」、3位は「サービス(46票)」とつづいた。4位には、「医療・福祉(38票)」が入っている。

また「 AIの開発・導入と聞いて浮かぶアメリカの企業」に関する質問では「Google(305票)」がトップ。以下、「Amazon(242票)」、「IBM(173票)」といった企業が上位に入る結果となった。


※調査概要
集計期間:2019年5月30日~6月4日
調査方法:インターネット集計
調査対象:20~40代のマーケティング、広報・宣伝担当者
調査人数:全国503名

<出典元>
「マーケター500名に聞く!AI(人工知能)と仕事に関する調査」アドフ