データセクションは2019年5月28日、AIによる広告コピー文自動生成システムを開発し、提供を開始したと発表した。また第一号案件として、住宅情報サイトを運用するLIFULLが運営するサービスにおいて、不動産物件情報の広告コピー文生成システムの提供を開始した。
注目してほしいポイントを押さえたコピー文を自動で生成
データセクションは2016年よりAIによる文章自動生成に関する取り組みを始めており、新聞記事自動生成やアイドルTwitterアカウントの投稿自動代行などを行ってきた。
今回の広告コピー文自動生成システムは、これまで培ったAI技術を生かし、実業務に活用できるソリューションとして開発したもの。
特長は以下のとおり。
- 注目してほしいポイントを押さえたコピー文を自動で生成
- 文章の多様性を確保
- 即時性の高さと他の業界への展開
不動産物件情報などからポイントとなる情報を抽出しタグ付けを実施。そのタグの組み合わせ情報と、タグの組み合わせに適した文章とをセットでAIに学習させることにより、従来技術よりも自然な文章を生成できるようになった。
またタグの作りこみによってさまざまな業界や掲載先メディアに合わせたカスタマイズも容易であり、情報のもっとも大事な訴求点を端的に表現することを可能としている。
たとえば、物件情報より、駅からの徒歩分数、築年数、間取り、バストイレの有無などの情報を抽出。この情報を元に、その物件に関する「タグ」の組み合わせ情報をつくる。そして、タグの組み合わせ情報を広告コピー文自動生成エンジンにかけることで、物件情報に適したコピーが複数パターン自動生成される。
不動産物件は、似通った内容の情報が多く存在する。このように入力情報の類似性が高い場合でも、毎回同じ文章が生成されないようなカスタマイズが可能だ。
また、データの入力から複数のコピー文の生成までを瞬時に行う。そのため、スポーツの試合速報や金融マーケットなど、入力値となるデータがあり、即時性の求められる分野でも活用が見込める。
データセクションでは広告コピー文自動生成システムについて、求人広告、旅行広告、小売・スーパーマーケットのチラシ広告、リアルタイムに文章を自動生成するニーズがあるスポーツの試合速報や金融マーケットなどへの展開も図っていく方針だ。