2019年1月11日、ダッソー・システムズは「2030年の都市像」について、独立系マーケットリサーチ会社CITE Researchの協力のもと実施した消費者調査の結果を発表した。
本調査はダッソー・システムズがCITE Researchに委託し、対象者は米国の成人から調査上のバランスを考慮したうえで1,000名を対象として抽出し、オンラインにて実施したもので、調査期間は2018年11月19日~29日。
調査対象となった米国の一般消費者は「2030年の都市はテクノロジーの力によって、生活の質が全体的に高まり、社会全体を意識した利便性を備え、パーソナライズ化されたエクスペリエンスが得られるものになる」と予想。
今回の調査では、家庭、移動、健康、小売の4つのカテゴリにおける未来のエクスペリエンスについて調べられた。
主な調査結果は以下のとおり。
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主にミレニアル世代が、パーソナライズ化されたエクスペリエンスに対して大きな期待を寄せていることが分かった。
先端テクノロジーに対する期待では、18~34歳が「個人のニーズや好みに合わせたエクスペリエンスの提供」への期待、35歳以上では「生活の質を向上させる技術進化」への期待が挙げられた。 -
「2030年の家庭」については、セキュリティが保たれエネルギー効率性に優れた場所になると予想。
回答者の70%以上は、2030年には遠隔モニタリング機器、音声起動アシスタント、完全に接続されたスマートホーム・システムを利用するだろうとの結果になった。
また49%がパーソナライズ化されたバーチャル・ホーム・アシスタントやロボットを利用しているだろうと予想したという。 -
「自動車・輸送機械・モビリティ業界」に関しては、電動化・コネクト化が進み、移動コスト・時間や安全性、生活の質が改善すると予想された。
回答者の71%がハイブリット車または電気自動車を利用していると予想。一方で回答者の51%が「ハイパーループ」を使って旅行できるようになると予想した。
「空飛ぶタクシー」の利用を予測したのは、38%にとどまった。
全体で見ると、75%以上の回答者は移動エクスペリエンスの実現を予想したが、一方で大半の回答者が、そのようなサービス改善のための個人データへのアクセスを事業者に許可することはないだろうと回答しているとのことだ。 -
「健康」に関しては、回答者の80%以上はテクノロジーによって個人の健康を効率的に管理できるとの理由から、病気の予防や寿命の延びを予想している。
影響力を大きく増すものとして、83%が行動と栄養に基づく予防計画の実現、81%が在宅治療機器、80%が完全電子化された記録システムの実現が予想された。 -
「小売」に関しては、84%の回答者がモバイル決済・配送サービスを利用し、より便利に買い物できるようになるとの予測。
一方で、2030年までにはバーチャルショッピングしか存在しなくなっているとは思えない、と回答したのは55%だった。
ダッソー・システムズのエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるフローレンス・ベルゼレン氏は「調査を通じてこうした考えの一端を垣間見ることは、企業が何を研究、開発、加速するかを考えるうえで、価値あるフィードバックをもたらす。このような消費者からの期待に応えるため、ダッソー・システムズは 3DEXPERIENCE プラットフォームで産業のイニシアチブを継続的にサポートしていく。」と述べている。
img:PR TIMES