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2018年11月13日、マクロミルは、「キャッシュレス決済に関する調査」の結果を発表した。
調査対象は、全国20~69歳の男女、合計1,000サンプル(平成27年国勢調査による、性別×年代の人口動態割付を行う)。調査期間は、2018年10月19日~20日。インターネットリサーチによって行われた。
その結果、
- “キャッシュレス決済”の利用率は88%。最も多いのは「クレジットカード」
- “現金派”が最も多い層は20代女性
- スマホ決済の利用率は12%。主流となっているのはタッチ型決済
- キャッシュレス化したくない人は4割。「お金を使いすぎてしまいそうだから」のが理由の1位。
ということがわかった。
(※)出典:キャッシュレス決済に関する調査
“キャッシュレス決済”の利用率は88%。最も多いのは「クレジットカード」
(※)
普段の支払い方法について、複数回答でたずねると、「現金」が96%で最多となった。次いで「クレジットカード」75%、「ICカード」46%という結果になっている。
現金と、現金以外の支払い方法の併用率は84%。多くの人が、現金とあわせて「クレジットカード」を中心とした“キャッシュレス決済”を利用していることがわかる。
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一方、現金以外の支払い方法を一切利用しないという人も、12%いた。
“現金派”が最も多い層は20代女性
(※)
各支払い方法に対し、利用する頻度が高いものから、順位をつけてもらった。1番利用される支払い方法に選ばれたのは「現金」で、全体の65%を占めた。
この結果について年代別に見たところ、20代が77%と高い割合を示している。性年代別で確認すると、20代女性が約83%にのぼり、“現金派”の割合が最も高いのは20代女性だということがわかった。
スマホ決済の利用率は12%。主流となっているのはタッチ型決済
キャッシュレス化先進国の中国や韓国では、QRコードを利用したスマホ決済が進んでいる。支払い方法別の利用率をみると、日本では、スマホによる支払いは12%で図書カードなどのプリペイドカードより少ない結果となった。
決済方法については「タッチ型決済」が88%で最多。「QRコード決済」は35%で、日本では「タッチ型決済」が圧倒的多数派であることがわかる。
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現状利用率が低いスマホ決済について、利用していない人にその理由を尋ねた。「現在の支払いで満足しているから」35%と最も多く、現金やクレジットカードなどの支払い方法で充分と考えられているようだ、とマクロミルは分析している。
「スマホを紛失したときに悪用されるのが怖い」24%と、紛失のリスクへの不安もみられる。
一方で、「利用するための準備(アカウント取得・アプリのダウンロードなど)が面倒だから」23%、「持っているスマホに決済機能がない/決済アプリを入れていないから」23%など、スマホ決済を行う環境にない人も多い。
キャッシュレス化したくない人は4割。「お金を使いすぎてしまいそう」が理由の1位
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自身の支払い方法について、キャッシュレス化したいかどうかについても尋ねた。「キャッシュレス化をしたい」(選択肢「すべての支払いをキャッシュレス化したい」「できる範囲でキャッシュレス化したい」の合計)は60%で、半数以上の人が前向きだ。
また、キャッシュレス化をしたい人に懸念点を聞いたところ、「個人情報の流出」47.3%、「災害などの非常時に利用できない」41.2%、「システムダウンによる利用停止」40.5%という回答だった。
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一方、「キャッシュレス化をしたくない」(選択肢「あまりキャッシュレス化はしたくない」「全くキャッシュレス化はしたくない」の合計)は、40%。理由について最も多かったのは、「お金を使いすぎてしまいそうだから」で61.6%だった。
以下、「カードやスマホを紛失した際のリスクが大きいから」52%、「情報セキュリティ面に不安があるから」51.8%とつづく。「セキュリティ面の不安のよりも、“お金を使いすぎてしまいそう”という不安が大きいという結果となった。
推進のカギは、キャッシュレス化への不安払拭
今回の結果について調査を行ったマクロミルは、20代に“現金派”が多いことに注目している。また、キャッシュレス化への不安点としては、 “お金をつかいすぎてしまいそう”という漠然とした不安や、セキュリティ面での不安があることを指摘。
そのうえで、「今後は若い年代をターゲットにしたサービスの普及や消費者の持つキャッシュレス化への不安を払拭することが推進のカギとなりそうだ。」と見解を示した。
(※)
<参照元>
キャッシュレス決済に関する調査。「現金派」多いのは20代ということが明らかに
株式会社マクロミル