JFEエンジニアリングは、ITの専門知識がなくてもAIやビッグデータを容易に活用できるデータ解析ツール「Pla’cello(プラッチェロ)」を開発し、11月9日に運用を開始した。

「Pla’cello」は、領域知識を持つ技術者が、情報学と統計学の知識がなくても、ドラッグ&ドロップ程度の直感的な操作で、AIの利用やビッグデータ解析が可能となるツールだ。

データ解析関連の業務時間を最大90%削減

プラントの操業により収集される膨大なデータを解析できるデータサイエンティストは慢性的に不足しており、専門知識のないプラント技術者がデータを分析するには、一般的な表計算ソフト等を用いて1週間程度の時間を要する事例もあるという。

同社によると、プラント技術者が「Pla’cello」を使用することで、操業解析、予兆検知、需要予測、画像診断などを容易に行うことが可能になり、データ解析関連の業務に要する時間を最大90%削減できるという見解を示している。

人材拡充でAI・ビッグデータの活用を加速

同社では、2020年までに「Pla’cello」を活用できる技術者を300人程度に拡大する予定だ。

これは300人のデータサイエンティストを育成・採用することに匹敵し、これにより同社が預かっているプラントの運転データを、解析しやすい形式に加工して新たな知見を付加するなど、顧客サービスの高度化や業務の効率化を実現したいと述べている。

img:JFE エンジニアリング