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みんなのかくれ資産調査委員会では2018年11月7日、“平成最後の大掃除”といわれる2018年の大掃除にむけ、家庭内の不要品の整理・処分の機運が高まるのを前に、ニッセイ基礎研究所の監修のもと、全国の10代〜60代の男女2,536名に日本の一般家庭に眠る不要品(=1年以上利用してない品物)の総量に関する調査を行った。
その結果、日本のかくれ資産総額は推計37兆177万円にも上ったという。
推計37兆177万円に上る日本のかくれ資産総額
今回の調査では、これら不要品の処分方法として、近年人気が高まるフリマアプリに注目した。そして、メルカリのデータ提供を受け、今回の調査で判明したカテゴリごとの不要品の個数と、メルカリでの平均売買価格をかけあわせることで、その総額を一般家庭の“かくれ資産”として算出した。
その結果、日本のかくれ資産総額は推計37兆177万円にも上ったという。計算すると、1世帯あたり約70万円となるこの自宅内の不要品の想定価値=“かくれ資産”は、厚生労働省が発表した2017年の年間賞与支給額平均74万7,156円に迫る金額となった。
同社では、これまで一般的に資産として捉えられてきた“金融資産”、“不動産”に続く第三の資産として、今後さらなる活用が見込まれる潜在的資産として考えている。
また本調査では、この“かくれ資産”の実態に関して、さまざまな角度から分析・レポートを行った。調査対象は10代〜60代の男女2,536名である。
1世帯あたりの平均かくれ資産は69万4,099円
前述のように、日本のかくれ資産総額は推計37兆177万円、国民1人あたり28万1,277円となり、平均月収と同等水準だった。主要構成物は服飾雑貨、書籍、CDなど。
また、1世帯あたりの平均かくれ資産は69万4,099円。ボーナスの年間支給額に迫る金額になった。
1人世帯では、28万1,225円、成人2人世帯62万7,626円だった。成人2人+子1人世帯が59万7,962円に対し、成人3人世帯では96万7,618円と大幅増加傾向。4人以上世帯では100万円を超える結果になった。
さらに、個人のかくれ資産所有量は年齢とほぼ比例していることがわかった。もっとも平均資産が多いのは60代以上の女性で、1人あたり49万7,856円となり10代の約3.5倍になっている。
また、男女で大きく異なるかくれ資産の内訳をみると、服飾雑貨系かくれ資産が多い女性と、趣味系かくれ資産が多い男性にわかれる。40代以上の男性ではコレクター系傾向が顕著だった。
地域別にみると、1人当たりの平均かくれ資産額がもっとも高いのは中部地方の30万8,122円、次いで中国・四国地方、東京都と続いた。
逆にもっとも低いのは関東(東京以外)と九州・沖縄では平均を大きく下回り25万円代だった。同社ではこの結果について、居住面積の広さに加え、所有カテゴリの比率の違いなども影響していると推測している。
かくれ資産家のタイプは「ネットショッピング好き」
次にこの調査では“かくれ資産家”の行動タイプを分析している。
その結果、年収に対する、かくれ資産の割合は平均13.0%だった。また、自分自身があらかじめ予想していたかくれ資産の総額8万8,169円に対して、実際は28万1,277円だった。平均すると想定の約3.2倍になる。
次に、年収に対するかくれ資産の割合が20.0%以上の個人を“かくれ資産家”と設定。このかくれ資産家の割合は、全体の17.4%だった。
かくれ資産家の買い物傾向は「ネットショッピング好き」「新品好き」「色ち買い(同じアイテムを色違いで買い揃えること)しがち」なこともわかった。
そして、かくれ資産家に顕著な生活スタイル3大傾向として、「インドア派」「収集癖がある」「捨てられない」のコレクタータイプであることも判明した。
現金化方法で人気は「リサイクルショップ・質店など」
そして、かくれ資産の処分と現金化の方法を調べた。
その結果、1年前と比較したかくれ資産の量は1人あたり-5,947円と微減傾向にあった。現金化方法として人気が高いのは1位「リサイクルショップ・質店など」の31.9%に続いて、2位「フリマアプリ」の15.4%、3位「オークションサイト」の9.2%だった。
また、「フリマアプリ」「オークション」などのWEBサービスの利用頻度が高い人は、ほかの処分方法を選ぶ人と比べて、かくれ資産家らの収入が多いことがわかる。年間平均5万円以上の収入を獲得している。
img:PR TIMES