イスラテックは11月1日、イスラエルの最先端技術の活用・取込み・投資を積極的に行う企業向けに「イスラエルゲートウェイサービス」を開始したと発表した。
このサービスは、「スムーズな提携実現までの実行支援」まで一貫してサポートするという。
注目浴びる「中東のシリコンバレー」イスラエル
イスラテックによると、イスラエルは欧米各国で「中東のシリコンバレー」と呼ばれ、「イノベーション」が生まれる国として定評があるという。年間1,000社程の企業、スタートアップが新しく生まれており、現在その数は6,000を超えているという。
また人口800万人足らずで、四国程度の面積の国土であるイスラエルにスタートアップだけでなく、米国のテクノロジー企業をはじめとした大手企業のR&D拠点300以上が集結しているという。
イスラエルでは、大手テクノロジー企業は「スタートアップの技術を取り込みたい」、一方でスタートアップは「技術を大手企業に売り込みたい」、と両者の思惑が一致している。
スタートアップが次々に生まれるだけでなく、R&D拠点を置くテクノロジー企業が、イスラエルのスタートアップを盛んに買収するという気風が出来上がっているという。
日本のイスラエルへの注目度の高まり受けて開発した新サービス
イスラエルに注目しているのは欧米だけではなく、日本企業も同じであるという。日本のイスラエルへの注目度は高まっており、イスラテックによると、投資額は、3年で20倍になり、2017年は222億円と急増しているという。
そうした高まりの中で、多くの日本企業が、イスラエルとのビジネスを試みている。
ただ、初期段階の情報収集、企業調査、関係構築などに多くの時間を要し、日々生まれるスタートアップが、「どういう背後関係の中で誕生しているか」、あるいは「良質なスタートアップはどこか」を特定することは、困難な状態だという。
そこでイスラテックでは、独自に構築したデータベースや調査実績に基づくノウハウから、現地特有のビジネス習慣を熟知し、長年かけて築いた現地ネットワークを活かした「スムーズな提携実現までの実行支援」まで一貫してサポートする「イスラエルゲートウェイサービス」を開始した。
対象はオープンイノベーションで企業探索を効率化したい企業
イスラエルゲートウェイサービスの概要は以下のとおり。
対象は、
- オープンイノベーションやR&Dで、企業探索、提携を効率化したい企業
- 実証実験体制を早期構築し、実働できる仕組みを実現したい企業
- コーポレートベンチャーキャピタル機能を持ち、戦略的な投資対象候補の探索、投資実行までを行いたい企業
- 自社内におけるR&D機能とCVC機能の連結、連動を目論む企業
サービス内容は、
- 提携、買収、共同研究先の候補選定、評価:10~15社程(1.5~2カ月)
- 特定企業との提携、買収、共同研究など可能性の現地調査、交渉:5社まで(1~3カ月)
- 特定企業のビジネス・デューデリジェンス:1社(1~2カ月)
- 対面での下記項目に関する助言(2カ月に1回程度)
- 自社独自戦略に基づく外部連携案の策定、実施に関する事
- 外部連動した形での研究・開発のスピードアップ施策
- テクノロジー起点ではなく、政治や社会潮流からみた技術戦略
- 現地のビジネス慣習、法律面、知財に関する事
など、研究・開発戦略、経営戦略に影響を与えるテクノロジーに関連した事柄全般。
これまで支援実績の一部は以下のとおり。
- IT系事業会社:現地スタートアップと連携するPoC体制構築支援
- セキュリティ会社:特定企業の評価、訪問後の迅速な日本展開支援 (3~4カ月程)
- 事業会社(業種:非公開):投資実行前の評価が難しい事案のデューデリジェンス
- 事業会社(業種:非公開):現地進出にあたっての戦略立案、競合分析
- 事業会社(業種:非公開):中長期の経営計画達成を見据えての現地進出プラン作成
- 投資会社:現地進出までを見据えての訪問アレンジ、現地拠点設立
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