昨今では、ハイキングやキャンプ、野外フェスなどを中心に、アウトドア市場が大きく拡大してきている。

その背景もあり、キャンプブームの再来と言われている。そのようななか、『Carstay株式会社』は、駐車場・空き地を貸して収益化をしたいホストと、車内泊・テント泊をしたい、車旅を楽しみたい旅行者をつなぐ、シェアリングサービスを開始した。

Carstayとは

アウトドアレジャーの人気が高まっており、日本のキャンピングカー台数は10年で2倍になっている。また、旅行やレジャーの際に車内泊をしている人は4割を占めている。

その一方で、車内泊経験者の過半数が宿泊拠点や環境、設備に不満を感じている。加えて、道の駅の車内泊が社会問題化している。

そこでCarstay株式会社は、旅行者が安心して車内泊・テント泊ができる場所の提供、宿泊可能な駐車場や空き地を持つホストとマッチングできるシェアリングサービスを開始した。訪日外国人も車内泊を楽しめるよう、多言語サービスの対応を実施する。

Carstay誕生の理由

このサービスの発端は、Carstayの代表の海外の友人が日本に遊びに来た際、車で日本の隠れた名所を案内し「外国人がいけない場所へ旅することができて感動した。」と言われたことがきっかけだそうだ。

ITが発達しているにも関わらず、全ての人が自由に目的地にアクセスできない現状。仮に快適に移動することができたら、地域ならではの感動体験を味わうことが出来るという実感に基づく考えから、Carstayが生まれた。

Carstayの実現したい未来は、世界中の人々が好きな時に、好きな場所へ行き、感動体験を好きな人と味わえるというものである。

Carstayのサービス内容

Carstayの本サービスリリース予定は、2019年1月を予定している。公開予定の機能は以下になる。

  1. Carstayマップ
  2. ホスト施設の検索機能
  3. 駐車・体験のオンライン予約決済サービス
  4. 予約情報の管理サービス
  5. ホスト施設や地域の魅力を伝えるWEBメディア

現在は、Carstayマップの一部を公開しており、約500箇所の車旅にオススメのスポットを日本語・英語で紹介している。

Carstay株式会社では、ホストの募集を行っている。車1台分のスペースから登録することが可能である。ホストは、駐車・体験・オプション等の価格を自由に設定することができ、Carstayマップに掲載後、旅行者が予約決済すると収入を得ることができる仕組みである。

Carstayが地域課題の解決へ

Carstayは、以下の3つの地域課題を解決すると述べている。

  1. 宿泊施設不足
    お祭りの時期など、一時期的に宿泊施設が不足する地域にCarstayを導入することで、安い価格でスピーティーに宿泊施設を増設することができる。そのため、宿泊施設不足の解消に繋がる。
  2. インバウンド集客
    多言語対応・海外PRにより訪日外国人の増加。また、訪日外国人の長期滞在化により地域消費拡大に繋がる。
  3. キャッシュレス対応
    オンラインによる予約決済・管理サービスをホストはシステム導入費用無料で利用できる。そのため、施設オーナーの負荷軽減、旅行者の快適な決済環境に繋がる。

今後の展望

Carstay株式会社では、MaaS(Mobility as a Service)プラットフォームの提供を行うことを展望としている。車内泊拠点の増設と車旅情報の発信を行い、旅行者と地域の接点を作る。そして、事業会社・自治体と連携し、旅行者の快適な移動と感動体験をデザインすると述べている。

Ios / Andoroidアプリもリリースする予定である。2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京五輪、日本が観光大国となる上での、旅行者と地域の架け橋を目指している。

アウトドア市場の可能性

アウトドア市場は、毎年伸び続けているが、今後も伸び続けていくだろう。昨今では、モノ消費よりもコト消費と言われている。モノが溢れている時代では、当然ながらモノが売れなくなる。また、モノを購入しても満足感を得られないという人が増えてきている。モノを購入しても満足感が得られない人は、コト消費にお金を払う傾向がある。

アウトドアは、人とは違う体験を得ることができるので、今後もさらに人気になってくるのではないだろうか。現在、地方では仕事がないという理由で多くの若者が地方から離れている。これは、日本の社会問題の1つになっているが、Carstayなどのサービスが成功することで、地方に若者が戻ってくる可能性もあるかもしれない。

また、Carstayのようなシェアリングサービスが成功するれば、地方の空いている土地や資源に目を向ける企業が増えてくるのではないだろうか。Carstayの今後の展望では、自治体と連携するということを挙げている。自治体が積極的に協力するかしないかで事業の結果は大きく変わってくるだろう。

Carstayのシェアリングサービスが成功を収めることで、アウトドア市場を大きくするというだけではなく、地方の抱えている問題の解決にも繋がる。今後、Carstayの事業は高い注目を集めていく可能性を秘めているかもしれない。

img:PR TIMES