現在、日本の企業は人手不足に悩まされている。この背景には、少子・高齢化の進行があり、今後も日本の若者の採用は一層難航していくと想定される。
その一方で多くの企業では、多大なリソースを投じて採用候補者を募るにも関わらず、縁がなかった採用候補者とのつながりは、その場限りとなっている。今回、この縁による人材をプール、つまり「タレントプール」し、人手不足に対応しようという試みが登場した。
キャリン株式会社は、企業独自の採用候補者データベース(タレントプール)を構築し、その運用を支援するSaaS型タレントプール構築プラットフォーム「CaLin(キャリン)」をリリースした。
採用候補者とつながり続けることで採用機会を拡大
CaLinは、採用候補者とつながり続けることで採用機会を拡大する「タレントプール採用」を実現するためのSaaS型で提供するWebサービスだ。企業はアカウントを開設するだけで、自社のタレントプールを構築できる。
運用で課題となる採用候補者のアップデート情報の取得や関心を高める情報の発信等は、ITテクノロジーとサポートで解決する。
タレントプールは、採用を点から線に変えることで企業の採用活動を資産にし、企業独自の強力な採用チャネルとなるとしている。
タレントプールの運用では、採用候補者のアップデート情報の取得や関心を高める情報の発信等、長期的な業務負荷が課題となる。タレントプールのポテンシャルを認めている企業でも、この運用課題が障壁となり、タレントプール構築の実現が頓挫している現状がある。
同社では、タレントプール採用の発展を通じて採用機会の拡大に貢献するために、これらの運用課題をITテクノロジーとサポートによって解決していくことを目指し、サービスを開始した。
サービスの特長は以下の通り。
- タレントプールの構築
- アカウント開設のみで企業独自のタレントプールを即座に構築できる。
- 基本情報、学歴、職歴、希望情報、転職予定時期等、豊富なプロフィールから採用候補者を詳細に検索できる。
- チャット形式でコンタクトが可能で、採用候補者ごとに会話ログが残る。
- 運用課題の解決
- 採用候補者のプロフィールを一元管理することで、企業がアップデート情報を得られる機会を増やす。
- 採用候補者の関心を高める情報の作成は、CaLinに代行させることが可能。CaLinではWebサイトをクローリングし有益な情報を収集する。※適用には諸条件がある。
- 情報のアップデートやメッセージ受信等、採用候補者のアクションを通知または可視化し、採用担当者による確認を補佐する。
今後、同社は引き続きタレントプール採用の運用課題の解決につとめるという。特に、CaLinはデータベースとしての役割を超えて、採用候補者をナーチャリングするインキュベーター(孵卵器)として価値を高めていく方針だ。
人手不足に悩む企業をサポート
「タレントプール」という概念は、人手不足に悩まされている企業が、近年、取り入れようとしている。しかし、株式会社scoutyの調査によると、タレントプール運用を行っている企業、行いたい企業が多い一方で、タレントプール運用を行っている企業の半数がタレントプールを使いこなせていないと自覚しているという。
CaLinはこのような、企業にとってハードルの高いタレントプール構築をサポートしてくれる。いずれにしても、人手不足は今後も若年層を中心に続くだろう。人材不足という問題は、企業にとっての問題のみならず、ひいては世の中全体に影響する問題だ。このようサービスで、この問題が少しでも改善されることを願う。
img:PR TIMES