現在、日本には1,000万人ほどのフリーランスがいると言われている。「働き方改革」の浸透などもあり、フリーランス人口は今後も増加の一途を辿っていくことが予想される。

しかし、フリーランスには、仕事の継続や社会保険制度、税制度などの不安がつきまとう。その不安の中でも、最初に不安に思うのは、自身のスキルの問題ではないだろうか。

一方で企業側も人材、特にIT分野において即戦力人材がいない、いわゆる「IT人材不足」に頭を悩ませており、優秀なIT人材を常に求めているのが実情だ。

こうしたフリーランス人材と企業の両者の悩みを解決するサービスが登場した。株式会社エヌ・エイ・シーとSOLT株式会社は、案件マッチングサイト「Pro Freelancer」を共同でリリースした。

「Pro Freelancer」はフリーランスのITエンジニア・ITコンサルタントを対象とした、案件と人材をマッチングさせるサービスだ。フリーランスと企業の仲介役を担い、両者にとって最適なマッチングを提供するという。

大手企業の案件を常に多数保有。業務の種類やポジションも豊富

「Pro Freelancer」の特徴は、まず、高単価で良質な案件供給ということだ。大手企業の案件を常に多数保有しており、その案件は全てクライアントからの直請2次請けのみとなる。そのため直接クライアントと折衝することが可能であり、フリーランスの意見などをすぐに伝えることができる。

さらに業務の種類やポジションも豊富で、フリーランスとして幅広く様々な業務を経験することができる。

そして、チーム単位での参画プロジェクトが多数あるという特徴もある。案件の中にはすでに運営元企業である株式会社エヌ・エイ・シーおよびSOLT株式会社の社員が常駐している場合もあり、同じチームとしてプロジェクトに参加することも可能だ。

同一チームなので質問があれば、もちろんすぐに聞くことができき、プロジェクト動向などの引き継ぎも受けることができるため、スムーズに業務を開始することが可能だ。そして、チームで仕事をするためお互いの情報共有により、クライアントに対して付加価値の高い成果を提供できる。

また、応募者のキャリア形成を重視することも特徴だ。フリーランスでは日々の業務に取り組むことに注力するあまり、キャリア形成の観点が後手に回ることが多くある。しかし、「Pro Freelancer」を使えばフリーランスでもしっかりしたキャリア形成を行うことが可能だ。

一定の期間において、応募者が将来どのようなスキルを身に付けたいのかを、担当者がしっかりヒアリングする。それを元に希望するキャリアを考慮した案件への変更も可能である。

「Pro Freelancer」の使い方は、登録からアサインまでは以下の4ステップのみである。

  1. Pro Freelancerに登録・職務経歴書送付・案件応募
  2. 担当者との面談
  3. クライアント面談(担当者が同席する場合もあり)
  4. 案件アサイン

フリーランス向けの教育プログラムとは

フリーランスに対するサービスとしてはほかにも教育プログラムというものもある。フリーランス総合支援プラットフォームランサーズ株式会社は、各教育事業者と提携し、広義のフリーランスを目指す人を支援する教育プログラムを提供している。

この教育プログラムでは、専門スキルを学習する講座と、フリーランスとして働くのに必要な知識・スキルを習得するオリジナルプログラム両方を用意している。これによって、各個人が「フリーランス」「副業」「在宅ワーク」など多様な働き方の中から、自分らしい働き方を実現できるよう支援しようというものだ。

具体的には、

  • 在宅ワークに必要なスキルと知識、実践経験が得られる講座
  • 未経験からITエンジニアを育成する、フリーランス向け講座
  • 在宅・副業を目指す方向け職種別講座

といった種類の講座が用意されている。専門スキルの習得にとどまらず、そのスキルを武器として仕事を獲得するためのスキルや知識を学べる講座も用意されている。

くわえて、ランサーズでは、各教育事業者が用意した特別案件を完了することにより、クラウドソーシングのプラットフォーム「Lancers」上で仕事実績ポイントを付与することを保証。さらに実践に役立つ実習や、受講期間内にはオンラインサポートも提供する。スキルをただ学ぶだけでなく、仕事を開始するまでのサポートまで含めた実務に近い講座内容となっているのが特徴だ。

フリーランスの不安を解消するインフラ整備の必要性

フリーランスは、組織に縛られない、自分のペースで仕事できるといったメリットがある反面、どうしても仕事の継続や収入が不安定になるという不安が付きまとう。また、能力はあっても実績が少ないとどうしても仕事が取りずらいといったマイナス面もある。

「Pro Freelancer」はこうしたフリーランスの不安を解消してくれる。今後ますますフリーランスの増加が予想されるため、こうしたインフラの整備も必要となる。

img:@Press