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2017年のユーキャン新語・流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれるなど、ここ数年でSNSへの注目度は非常に高まっている。
特に若い女性にとっては、SNSはトレンド情報を集めたりするのに、日常的に手放せないツールになっているようだ。彼女たちは、実際どのようにSNSを利用しているのだろうか。
Twitterを抑え、SNSの中でInstagramの使用時間が最も長くなる
全国に脱毛サロンを展開する恋肌は、2018年7月に全国の20代~30代の若い女性1,129人を対象として、「女性のSNS活用事情に関する調査」を行った。
この調査によると、使用時間が最も長いSNSは以下になる。
- 「Instagram(40.82%)」
- 「Twitter(22.45%)」
- 「YouTube(20.85%)」
Instagramが人気を得た理由として、Twitterでしていたことが全てInstagramでもできるようになったこと、文章を書かなくても写真やハッシュタグのみで投稿できることなどがあげられる。またInstagramには最近流行りのショートビデオ等の高機能なども備わっている。
くわえて、有名芸能人や人気モデルがInstagramを使っていることから、彼等を身近に感じられることも人気の理由といえるだろう。
インスタ映えという言葉が流行語大賞を受賞し、テレビ番組などでこの言葉も聞かない日はない。近年さまざまなSNSが登場しているが、Instagramの勢いはしばらくおさまることはないだろう。
SNSを使用する目的はファッションなどのトレンド情報を検索するため
同調査ではSNSの利用目的についても聞いた。結果、「情報収集するため(38.84%)」が1位となり、「友人の近況を知るため(28.98%)」「写真・動画を閲覧するため(18.04)」がそれに続いた。
単なる情報収集であれば、同じインターネットを利用するにしても、Googleでキーワード検索したり、専門のウェブサイトをみたりした方がより効率的に豊富な情報が得られるだろう。ただ若い女性は、そういった情報だけでは飽き足らず、有名人や友達の口コミというかたちで、より深い情報を取得したいようにみえる。
このあたりのニーズが、若い女性の間でSNSの興隆の理由にもなっているのだろう。
なお、SNSで調べる情報の分野としては「ファッション(24.04%)」がやはり1位で、「食べ物(17.78%)」や「美容(16.89%)」がそれに続いた。
実際、SNSで話題となったお店に長蛇の列ができたり、テレビなどのメディアが後から取り上げたりすることも稀ではない。SNSで注目された美容アイテムが品薄になることも多く、マーケティングの一環としてSNSを考慮に入れなければいけない時代であることはいうまでもない。
場合によっては、テレビなどの主要メディアよりも強力なマーケティングツールとして、SNSが君臨することさえある。SNSは他のメディアを脅かす存在でもある、といっても過言ではないだろう。
2人に1人以上がSNSの情報をもとに商品やサービスの購入経験あり
最後に、「SNSで得た情報から実際に利用したサービスや購入した商品はありますか?」という質問をしたところ、「ある(50.63%)」が「ない(49.37%)」をわずかであるがおさえた。
20代~30代の若い女性の2人に1人以上がSNSの情報をもとにサービス・商品を購入していることになる。SNS内でのハッシュタグ検索や企業広告などの情報が、若い女性が商品やサービスを購入する際のきっかけになっているのは間違いないだろう。
好きな芸能人やモデルが使っているファッションやコスメグッズも、若い女性は気になるようだ。それとは反対に、自分に近い一般人のレビューも商品・サービス購入の際の参考にしていると考えられる。くわえて、一般人が気になっている服を着ていたりなど、ネットショップや雑誌ではみることができない写真も、若い女性が商品を購入する参考とされている。
企業担当者は、こういったSNSの持つ可能性に着目して今以上に活用する価値はあるのではないか。Instagramを含めて、今後SNSの利用者や利用時間が増えることはあっても減ることはないと想定されるため、SNSの影響度は増す一方だろう。
SNSを安全に楽しむことが必要に
20代~30代の若い女性は、最新のコスメやファッションなどの情報に関して、SNSを検索する機会が増えている。しかしながら、SNSには、宣伝であると消費者に悟られないように隠して宣伝をするステルスマーケティングなども多くなっている。
SNSで情報検索をする際には、そういった情報に騙されることなく、正しい情報を探すことも重要だ。
SNSが若い女性の心をつかむマーケティングの最終兵器に
今回の調査ではInstagramをはじめとしたSNSが、若い女性たちにとってどれだけ身近で、マーケティングツールとして有効であるかが明らかになっている。企業担当者にとっても、SNSがマーケティングにおいて無視できない存在であることも、この結果からみてとれる。
ステルスマーケティングなどの存在から、SNSが必ずしも信頼性の高い情報取得手段ということはできないが、今後もこの傾向は強まりこそすれ、弱くなることはないだろう。企業担当者は、より効果的にこのマーケティングツールを活用する必要がある。
img:PR TIMES