オンライン教育の登場は、教育界に大きな変革をもたらした。これまでは、実対面でしか成り立たなかった授業がオンライン上で可能になり、それにより、地域による教育格差の解消や金銭面での問題解消など多くのメリットをもたらしている。

今回、無料で小中高大の授業、スポーツや書道、茶道などの文化教育や、語学に資格講座、職業体験などの教育をオンラインで配信するというサービスが登場した。

FREE UNIVERSITY株式会社は、誰でも無料で学べるオンライン教育プラットフォーム、「FREE UNIVERSITY」を、2018年10月12日に開講する。

ほぼ全ての教育のジャンルを無料オンライン配信

日本の義務教育のシステムは、全国どこに住んでいても同じレベルの教育を提供しており、世界的に見ても稀有な国家の教育として評価されているという。

しかしながら、担任教師との出会いや地域環境、クラスの状態などさまざまな要因が重なり、特定の授業が嫌いになったり、勉強そのものが嫌いになったりと環境が児童や生徒に与える影響は少なくない。

また、金銭的事由で高等教育やその他の教育を諦めざるを得なかった人に学びの場を提供することにより、本人が学習意欲さえあれば、いつでも、どこでも学習できる場を提供することも大切だ。

このような背景のもと、FREE UNIVERSITYでは、オンラインでの無料授業配信を決定した。

配信する科目は小中高大の授業のほか、スポーツや文化、職業体験から生涯学習、語学や資格試験など、ほぼ全ての教育のジャンルを、2030年までに網羅する予定だ。

また日本の教育を多言語化して、主に開発途上国に向けて授業を配信することにより、平等な教育機会を全世界に向けて提供していく。

講師は、各界のプロフェッショナルが担当。高レベルの講師が担当することで、講師との出会いで学習が嫌いになるというマイナス面を防ぐことも狙う。

YouTube を介して授業を動画配信

FREE UNIVERSITY の開校スケジュールは以下の通り。

  • 2018年10月12日に開校
  • 2020年までに、小中高の基礎教科を網羅
  • 2023年までに、開発途上国向けの教育プログラム配信
  • 2025年までに、大学の授業をほぼ網羅
  • 2030年までに、世界の教育動画シェア1位を目指す

また、FREE UNIVERSITYは、「FREE」をサービスコンセプトにしており、このFREEには、以下の3つの意味があるという。

  1. FREE(無料)

    FREE UNIVERSITY は、無料で学べる教育システムである。YouTubeを介して授業を動画配信するため、いつでも、どこでも、気軽に学習することができる。
  2. FREE(自由)

    金銭や生活環境、住んでいる国、ジェンダーなどにより、学べるプラットフォームが制限されることなく、世界中の人が自由に学べる選択肢を提供することを目指す。
  3. FREE(無限)

    さらには、人間が持つ無限の可能性を良質な教育システムの提供により、広げることを目指す。

主な講師陣としては、

  • 大手オンライン大学の人気教授
  • 国内大学のベテラン講師
  • 実力派進学塾の代表
  • 元プロスポーツ選手
  • 著名な料理研究家
  • 書道団体会長
  • 日本伝統芸能の第一人者、若手のホープ
  • 期待の社会起業家

など、各界の著名人が参加する。

カバーする授業の範囲としては、

  • 小学校、中学校、高等学校の授業の全て
  • 大学の授業のほぼ全て
  • 資格試験などの講座ほぼ全て
  • 語学、スポーツ、文化、芸能、料理、日本の伝統などの教養
  • WEP(職業体験:美容師や消防士の1日に密着したり、インタビューを配信するなど)
  • F-Lab (世界中の学生がオンラインで研究開発できるプラットフォーム)

など、さまざまなジャンルの授業を配信する。また授業の一部では、VRを利用した動画配信を実施するという。

全世界平等に教育機会の提供を

インターネットの進化に伴い、さまざまなサービスが無料化されているが、ついに教育界にもその波がやってきたようだ。

同社は、まず、開発途上国での配信を目指すという。このサービスの成功で、全世界平等に教育機会の提供が実現されることを願う。

img:PR TIMES