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ここ最近、スポーツビジネスが盛り上がりを見せている。これを受け政府は、スポーツビジネス全般の興隆を狙っている。政府の発表している「日本再興戦略 2016」では、2025年までに15兆円市場へとスポーツビジネスを押し上げようという計画である。。
中でも、注目されるのはやはりサッカーだろう。世間では、1カ月後に開幕が迫ったワールドカップの話題で賑わってきている。ワールドカップはオリンピック・パラリンピックと並んで盛り上がりを見せるスポーツの祭典だ。
そんな中、スポーツの社会的効果をITで最大化する株式会社dreamstockは、ボール1つとスマホ1つで世界に自分の成長をアピールできるサッカー専用アプリ「dreamstock」を開発、サービスを開始した。
スマホで世界中のコーチの練習メニューが手に入る
発展途上国におけるサッカー人口は増え続けているが、コーチが足りていないことが問題となっている。一方スマートフォン使用率は60%を超えてきており、さらに増え続けている。
dreamstockは、このような世界中の若きサッカー選手や貧困などさまざまなバックグラウンドを持っている子供たちに対し、発展途上国のスマホ使用率が60%を超え、さらに増え続けていることを背景に、ボールひとつとスマートフォンで自分の成長を世界にアピールできるチャンスを提供する、日本発のサッカーに特化したグローバルサービスだ。
選手は世界中のコーチがアップした練習メニューをこなし、その様子を動画で撮影しアプリにアップロードすることで、フィードバックや提案をもらいながら成長できるというものだ。
有望な選手はプロチームのコーチから直接スカウトしてもらうチャンスがあるので、一気貫通でプロ選手を目指すことが可能になるのだ。
リリース後、すでに5大陸20カ国以上の国でダウンロードされているという(2018年5月16日現在)。
現在はブラジルのプロチーム所属のコーチの練習メニューを配信しており、今後もスペイン、ドイツ、イギリスなどのプロチームとの締結を目指す方針だ。
オンラインでスポーツ指導が受けられるサービスも
今回のdreamstockと似たようなサービスとしては、株式会社だんきちの「スポとも」がある。
オンラインでスポーツ指導が受けられるアプリで、“コーチ不足で指導を受けられない子供”と“指導を行いたくても場所や生徒が居ないコーチ”のマッチングを可能とする。
スポともでは、スマホで自分のプレーを撮影した動画を送ると、プロ選手からアドバイスが返ってくるというシステムをとっている。IT技術を用いることで、遠隔地であってもリアルタイムでのカウンセリングやフィードバック、過去動画を用いることで成長の見える化を可能としているのだ。
現在の対象スポーツは野球、ゴルフ、テニスを中心に10種目で、所属するコーチは450名弱となっている。地域によるスポーツ教育の格差解消を目指し、スポーツを学ぶ機会損失を減らすような仕組みの実現を目指している。
運動するほど個人に「企業のスポンサー」がつくサービスとは
このように新しい形のスポーツビジネスとして、さまざまなサービスが登場しているが、中でもユニークなのは株式会社 CUVEYES(キューヴアイズ)が展開しているヘルスケアアプリ「SPOBY」だ。
SPOBYの最大の特徴は、歩いたり走ったりの運動をすることで、企業のスポンサーシップを獲得することができることにある。
スポンサーシップを獲得すると、スポンサーから健康生活を支援するリワードが提供されるため、運動に対して価値が生まれていくことになる。歩数の計測は、アプリを立ち上げておかなくても、スマートフォンを携帯するだけで自動的に行われる。
またユーザーは、スポンサーシップの成立時に生成される
「山田太郎さん、 国内大手企業の◯◯とスポンサーシップ獲得」
といったニュースを SNS で友人などに知らせることができる。
ニュース画面には、ユーザー自身が独自のコメントを追加できるため、企業にとっては「製品やサービスの情報や感想」が拡散するというメリットがある。
さらに企業は、所定の歩行数を達成したユーザーに対し、スポンサーシップとして製品サンプルやサービスを提供することによって、ダイレクトマーケティングにおける新規顧客獲得、イベントや店舗への誘導ならびにその後の囲い込みへの寄与が期待できるという。
テクノロジーの進化がスポーツビジネスを大きく変える
今、スポーツビジネスは新しい局面にさしかかっていると言える。この背景には、スマホやテクノロジーの進化がある。
これまでスポーツにおいて、特にコーチをつけたり師事することは、直接人と対面することでなければ不可能なことであった。しかし、今回取り上げたサービスのようにその形は大きく変わろうとしている。
スマホ1台あれば、プロから指導を受けられるという、かつては考えられなかったことが当たり前の時代になろうとしている。