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誰もがスマホを持つ時代になり、おそらく電子マネーでの決済やオンライン決済をしたことがないという人は、ミレニアル世代にはあまりいないのではないだろうか。
また、メッセンジャーアプリを使用していない人も数少ない現代において、日本ではLINE Payに代表されるように、メッセンジャーアプリがオンライン決済や個人間送金サービスに参入することは世界の潮流になってきている。
そんな中、フォーサイドフィナンシャルサービス株式会社は、株式会社CHINA PAYMENT GATEWAYと業務提携し、中国市場向けの「オンラインショッピング決済」や「スマートフォン電子決済」などの「We Chat Payment(微信支付)」課金決済サービスの提供を開始すると発表した。
提携先のCHINA PAYMENT GATEWAYは、「We Chat Payment(微信支付)」の運営会社騰訊公司(テンセント)と日本での代理店契約を締結している企業だ。
中国国内での「We Chat Payment」利用者は6億人を超える
「We Chat Payment(微信支付)」は、「We Chat(微信)」利用者向けの決済サービスある。利用者は銀行口座を登録することで、オンラインショッピングでの決済やスマートフォンでの電子決済などを簡単に利用することができる。
また、スマホをかざすだけで決済が完了するという手軽さも追い風となり、中国国内での「We Chat Payment(微信支付)」の利用者は6億人を超え、年々増加傾向にあるという。
導入店舗も100万店舗を超えており、日常の買い物や食事、タクシー、映画、公共料金の支払いなどさまざまな場面での利用が定着している。
中国での同様なサービスでは、中国最大手のEC市場を持ち、Amazonと世界2大ECと称されるAlibabaが展開する「AliPay」が先行しているが、「We Chat Payment(微信支付)」はグローバルで抱える9億6,300万人ものアクティブユーザーの基盤を武器にAlipayを猛追している。
増加する訪日中国人の購買意欲促進を大きく後押しするか
中国の越境EC市場は2016年に約2,198億元(約3兆5,000億円)を超えている(引用:2017年6月22日 日本経済新聞記事「越境EC市場、中国で争奪戦5.5兆円規模に拡大 」)。
また、訪日中国人は対前年比27.6%増の637.29万人と増加の一途をたどっている(引用:国土交通省の環境局資料「平成29年度 中国市場 訪日プロモーション方針」)。
この勢いに加えて「We Chat Payment(微信支付)」を越境ECでの決済ツールとして利用することは、中国人の普段の商習慣に沿っており、日本でのより一層の購買促進につながることが予想される。
「支付宝」と「We Chat Payment」をセットで提供
フォーサイドフィナンシャルサービス株式会社は、今回の業務連携により「支付宝(アリペイ)」と「We Chat Payment(微信支付)」をセットでクライアント企業に提供できるようになった。
さらに、中国向け越境ECサイトにおいて、「We Chat Payment(微信支付)」と「支付宝(アリペイ)」を1社で導入できる数少ない代理店となり、訪日中国人マーケットでの存在感を大きなものとしたと考えていいだろう。
スマホをかざすだけで決済完了、大きく変わる越境EC
環境庁によると、平成29年7-9月期の訪日外国人旅行消費額は前年同期比26.7%増の1兆2,305億円となっている。
前述したように、海外ではとかく支払いが面倒になるが、このサービスの最大の強みはスマホをかざすだけで決済できるという手軽さだ。このサービスによって訪日中国人たちの日本での消費額はますます増加する可能性が高い。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、We Chat Payが使用できる加盟店を増やすことができれば、We Chat自体の利用者のさらなる増加も見込めるかもしれない。
img; PR TIMES