ネオバンク


ネオバンクとは、顧客に対し伝統的な銀行とは全く異なる価値やサービスを提供する新型銀行である。ネオバンクに共通する特徴としては以下の様なものがあげられる。

  • インターネットを活用した顧客サービスの提供
  • 実店舗を持たない、あるいは少数に絞り込む
  • 担保評価など従来型の評価にとらわれない新型融資
  • 簡便でスピーディーな送金サービス


これらはほぼすべてのネオバンクに共通する特徴である。従来型の銀行は窓口やATMでの手続きが中心だった。通帳やキャッシュカードにより預金を引き出したり講座にお金を振り込んだりするが、ネオバンクはインターネットを中心にサービスを提供する。口座の管理や振り込みなどはパソコンやスマートフォンなどを通じて実行できるため、銀行窓口やATMに出向く必要はない。現金による出入金はATMでの作業が必要になるが、提携ATMを通じての作業となるのでコンビニやドラッグストアの店舗内でほぼすべての手続きが可能である。


サービスの中心がインターネットによるものなので実店舗を必要としない点も特徴としてあげられる。実店舗をまったく持たないネオバンクも多く、あったとしても従来型の銀行のように各都市に支店を置くようなことはせず少数に限られる。


サービス面では、銀行の主業務のひとつである融資にも大きな特徴が見られる。従来型の銀行は貸付先の担保価値や事業価値などを評価し融資金額を決定するのが一般的である。それに対しネオバンクでは全く新しい概念に基づく融資サービスを提供している。例えばクラウドファンディングを通じてアイデアを元に融資を行う、ビッグデータの分析を元にリスク評価を行い担保を取らずに融資する、途上国の市民を対象にその日の商売に必要な資金を超短期小口融資するなどの融資サービスが存在する。


送金サービスもネオバンクの特徴のひとつである。現金の信用が低い地域や治安の悪い地域では、現金決済よりも銀行口座を通じた決済のほうが信用度も高く安全である。しかし、従来型銀行での口座間決済は手続きに時間を要することが多いため、送金が完了し出金可能になるまで数日かかることも珍しくない。手続きも煩雑で手数料コストも高額だった。ネオバンクはモバイル端末からでも可能な送金サービスを提供している。送金はリアルタイムで相手口座に反映されるため、現金払いと同じ感覚で送金ができる。多国間に対応した送金サービスなら出稼ぎで稼いだ資金をすぐに母国に送金できる。


ネオバンクは金融ビジネスを根底から変えるポテンシャルを秘めているとも言われているが、一方で国際間の不明瞭な資金移動を可能にしているという批判もある。


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