スマートコントラクト


スマートコントラクトとは、大まかにはブロックチェーン技術を用いた契約の自動化を意味する。正確な定義については、まだ専門家それぞれで一致していない。


具体的には、契約内容と契約内容の履行条件を事前に定義しておき、契約内容の確認、契約内容の履行を自動的、且つ確実に履行する。従来の書面で行う契約では、契約内容の不備・契約内容の履行・不正防止等が問題となっていた。しかし、ブロックチェーン上でスマートコントラクトを利用する場合は契約内容が改ざんされない事が保証されているため信用を担保することが出来る。この事から誰でも信用を担保する事ができ、確実な契約の履行を保証する事ができる。さらには第3者を介さない事によるコストの削減、決済期間の短縮など、様々な期待がされている。
また、信用が担保されている事から企業とエンドユーザーが直接取引を行うことが可能となるので、従来のビジネスモデルに大きな変化をもたらす可能性を秘めている。


ただしプログラムであるため、曖昧な表現、内容、解釈など、定義を設けることが困難なこともある。このことから、従来の書面による契約をそのまま代替できるかは不透明な部分が残されている。付け加え、プログラムにバグや脆弱性がある場合も想定しなければならない。従来のシステムとは全く異なる視点でのセキュリティ対策が必要で、スマートコントラクトを利用の際にはサービス等の特性に応じてビジネス上の自由度とセキュリティ対策を考慮することが求められる。


言葉だけでは分かりづらいと思うので、私達のもっとも身近なものでスマートコントラクトを例えてみよう。
もっとも身近なものでは自動販売機が挙げられる。

  1. 「購入者が必要なお金を投入する。」
  2. 「商品を選択してボタンを押す」

この二つの条件が実行された場合のみ、自動的に「選択した商品を購入者に提供する」という契約が実行されることとなる。つまり契約執行条件と契約内容を事前に定義しておき、条件に合致する事案が発生した場合にはオートマチックに契約を執行するということだ。
このように、ここでいうコントラクト(契約)とは書面にて作成された契約だけではなく、取引行動全般を指すことができる。ビジネス以外にも公共料金の支払いや年金の支払い等にも応用することが出来るため、私たちの実生活にまで応用することが期待されている。


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