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新型コロナウイルスの感染拡大防止のために長期化する学校閉鎖。東京都では、学習塾が自粛要請対象に入ったこともあり、ほとんどの子ども達が在宅学習を余儀なくされている。
学校によっては、十分なオンライン設備が整っていない場合も多く、学びの機会が不平等になってしまうという不安の声も上がっているという。
しかし子ども達の学習機会が奪われることを懸念し、様々な企業が学習サービスを提供し始めた。
今回は企業が提供する子供達がオンラインでも学習できるサービスをご紹介していこう。
小学生の在宅学習支援 Yahoo!きっず
子供向けWebポータル「Yahoo!きっず」は、小学1年生から6年生の子どものために、自宅でも勉強ができる特設サイト「ヤフーきっず おうち学校」を公開。
同サイトは、子ども向け検索機能で宿題の内容について調べたり、動画や写真で教科を勉強したりできるコンテンツを提供するものとなっており、PCでもスマートフォンブラウザでも閲覧できる。
子どもが自宅でも自発的に勉強ができるよう、フィルタリングが施された子ども向け検索機能で、宿題の内容を調べたり、動画や写真で勉強したりできるコンテンツを提供しているとのことだ。
また、普段知る機会が少ない「仕事」や「環境」、「福祉」など、子どもの生きる力を育み、成長につなげる情報の他、「工作」、「料理」、「体育」など、教科学習以外の授業もサポートしている。
未就学児から高校生まで幅広くサポート ベネッセ
ベネッセは、小中高生向けに同社が提供する「進研ゼミ」と「こどもちゃれんじ」の一部サービスを無料公開している。
その他、会員登録不要のコンテンツとして
・約1,000冊の書籍および動画を所有デバイスから自由に閲覧できる「電子図書館 まなびライブラリー」
・進研ゼミ出身の大学生が、休校中の自宅学習をサポートするツイキャス配信
・高校進学準備説明会
なども公開されている。
また、幼稚園が休園となっている未就学児のための「オンライン幼稚園」も開設し、子供の生活リズムを崩さないような支援を充実させている。
学習漫画や人気ドリルを無料公開 小学館「うちスタ」
小学館は現在発売中の人気ドリルを中心に一部コンテンツの無料公開をする「うちスタ」を開設。ドリルなどをダウンロードして出力できるので、自宅学習にすぐに使うことができる。
また、同サイトではは先行して無料公開している「学習まんが日本の歴史」や、著者サイトで全文公開中の「東大生が考えた魔法の算数ノートなっとQ~」など、他のサイトへの入り口も兼ねており、自宅学習のための無料コンテンツを探しているのであれば、一度覗いてみると良いだろう。
中高生の学習支援から、小学校プログラミングまで LINE
LINEは、公式アカウント「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」を開設。アカウント上で、国語・数学・理科・社会の学習動画を無償で提供し、中・高校生の自宅学習を支援する。
自分の学年や学習進度にあった動画を選び、スマートフォンなどで閲覧することが可能となっており、臨時休校中の自宅学習の補助教材として使うことができる。
なお国語・理科・社会の学習動画は、市進ホールディングスが制作・配信しているもので、数学については、数学検定協会が監修しKJSが開発した動画を提供。また、英語については、学研ホールディングスが運営している、英語学習用の公式アカウントへのリンクを掲載しており、友だち追加をすることで英語学習教材を無料で利用できる。
さらに、2020年度からの小学校プログラミング教育必修化の流れを受け、プログラミング学習プラットフォーム「LINE entry」も無料で提供されている。
ゲーム感覚で取り組める学習コンテンツがあるとのことので、休校中に自宅でプログラミング学習を始めるのもいいだろう。
中学英語総復習レッスンも POLYGLOTS
POLYGLOTSは、スマホで利用できる英語学習アプリ。AIを使って個々の「英語スキル」「重点スキル」「1日の学習時間」を分析し、日々の学習カリキュラムが自動で生成される。
同サービスは今回の新型コロナウイルスによる休校を受け、4月10日~5月6日までの新規申込で、月額6,500円のプランも含む全ての有料プランの2週間無償提供を実施している。また、中学英語総復習レッスンも無料公開中とのことだ。
自分の好きな世界中の英語ニュース(BBC、TheJapanTimes、Techcrunch、AsahiShimbun、JIJI PRESS NEWS他多数)や洋楽の歌詞などを利用しながら、リーディング学習だけでなく、リスニング学習、単語学習、英会話フレーズや英文法学習、さらに講師とのレッスンを組み合わせた学習が出来ることが特徴となっている。
親子での英語学習にも TED Education
「TED Education」も英語学習にオススメのコンテンツ。
アメリカの教育メディアTEDが運営するもので、様々なモノの仕組みを英語で解説する3〜5分程度のアニメーションが多く公開されている。日本語字幕付きのものもあるため、リスニング教材として使うことができるだろう。
教育者用の質問集もついているため、親子での英語学習もおすすめだ。
学校教育にとどまらない学びの機会を Inspire High
「Inspire High」は13歳から19歳をターゲットにしたオンラインラーニングコミュニティ。若者に向けて、アーティストや起業家、研究者やビジネスパーソンなど、第一線で活躍する様々な大人とのライブ配信セッションなどを実施している。
また、ガイドによるトークだけでなく、自分自身で考えて表現するアウトプットや、メンバー同士のフィードバックも行われる。インプット、アウトプット、フィードバックを繰り返すことで、思考を深め、学校では学べない自分の新たな可能性に気づく体験を生み出すとしている。
中〜高校生は、休校で時間がある間に、こうしたコンテンツで知らなかった世界を知り、進路や生き方について考える時間を設けるのもいいだろう。
なお同サービスは休校している学校法人に向けてコンテンツの無償提供も行っているが、個人で利用する場合は、月額1,500円(税別、1ヶ月のトライアルプラン料金)となっている。
学校教育をフォロー・サポートするものから、学校での学習にとどまらない範囲で子供達の生活をフォローするものまで、多様なコンテンツが用意されているオンライン学習サービス。
時間があるこの自粛期間に、試してみてはいかがだろうか。