伊藤忠商事は、話題になっている厚生労働省向けの布製マスクに関し、同社の立場について発表した。
同社は、政府が国内マスクメーカーのみでは、十分な量を賄うことができず、マスクメーカー以外の企業にも生産要請を行い、その一環として同社にも強い要請があったとしている。
これを受け、国家の緊急事態でもあることから、新型コロナウイルス感染拡大防止の一助になればと考え、対応することを判断したという。
生産に関しては、国内のマスク専用工場には生産余力がなく、海外においても生産スペースの確保は極めて困難な状況となっていたという。
このような状況下であったが、同社のネットワークにて海外の衣料品縫製工場に生産スペースを確保することに成功。製品の均一性を保つため、国内マスクメーカーより仕様書と生地の供給を受け、それに基づいた生産を請負っているとしている。
また、緊急性が求められていることから、当初の生産分は縫製工場での自社検品後、厚生労働省に納品を行ったという。
しかし、同省より、各社から調達をしたマスクの中に不良品が発生したため、検品を強化するようにとの指示があったとのことだ。
この指示を受け、同社は未配布分を全量回収すると共に、今後納品するマスクに関しては、現地縫製工場における通常の検品に加え、輸出前の外部業者による検品、さらに日本に輸入後も同社社員数十名立ち合いのもと、専門業者による検品と三重の全量検品体制を敷き強化を図っているとしている。
なお、同社は今後も政府からの要請に基づき、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた取り組みに出来る限りの協力をするとのことだ。