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Amazonや楽天などのECが当たり前となってきた現代では、物流をいかに効率的に回していくかが課題の1つだ。この数年で宅配を含む物流が抱える問題は、一気に顕在化した。右肩上がりで伸び続ける配達件数、人員の確保、それに伴うコスト増加などだ。
こうした物流業界が抱える問題の突破口となろうとしているのが、スキマ時間を利用して荷物を配送しようという人たちだ。物流をより早くスムーズに行うための荷物と配送者のマッチングサービス、そして両者をサポートする企業が登場している。
ドライバー待遇改善の一歩!PickGoが業界初の即日入金を導入
荷主と配送者のマッチングサービス「PickGo(ピックゴー)」を提供するCBcloud株式会社は、株式会社三井住友銀行(以下・三井住友銀行)、ウェルネット株式会社(以下・ウェルネット)の決済サービスを採用することで、物流業界初の報酬即日振り込みサービスを開始した。
PickGoは貨物を運んで欲しい荷主と、貨物を運びたい配送者(以下、パートナー)を直接つなげるサービスだ。企業向けの「PickGo for business」、個人向け配送サービス「PickGo for personal」を運営している。同社のサービスではこれまでに3,000名を超えるユーザーがパートナーとして登録した。
PickGoをはじめとするマッチング型配送モデルの利点は、これまでの配送モデルをコスト・時間ともに簡素化することで、コスト削減・即日配送・到着時間の把握を可能としたことだ。しかし荷物を届けるパートナーからは、稼働日から報酬の入るタイミングまでに1〜2ヶ月間のタイムラグがあることを問題視されていた。
PickGoでは、三井住友銀行・ウェルネットと連携することで、振り込み申請が行われた案件の即日入金を可能とした。ユーザーだけでなく、サービスを支えるパートナーにも優しい体制となったのだ。
進む!配送のクラウドソーシング化
株式会社セルートが提供するサービス「DIAq(ダイヤク)」では、専用のアプリを使って自分が頼みたい人に配送をお願いする。つまり、配送をクラウドソーシングで依頼できるシステムのなのだ。
DIAqでは自分の近くにいる配送者を、過去の実績やプロフィール等の情報から選択することが可能だ。オファーを出すユーザーはもちろん、オファーを受ける場合もクライアント情報から判断することができる。両者にとってWin-Winの状態でマッチングできるのである。
求められるのは全ての利用者から感謝されるサービス
各サービスが物流業界のUber(ウーバー)を目指してしのぎを削るが、顧客だけでなく、働き手にとっても優しいサービスでないと今後の発展は難しい。
従業員を含め、企業に関わる全ての人間の満足度が高いからこそ、サービスとしても企業としても持続可能な成長を遂げていくのではないだろうか。