三菱ケミカルが、半導体関連事業の強化を目的に、2020年4月1日付で情電・ディスプレイ部門に半導体本部を設置し、関連する事業を集約することを発表した。また同時に、グローバルなバーチャル組織として「MC Chemical Solution forSemiconductor」を立ち上げ、海外の現地法人含めた事業運営を行う。
昨今の、AIおよびIoT導入の広がりや自動車産業におけるCASEの潮流などに伴い、半導体市場が大きく成長しており、今後も高機能化が進みつつ一層伸長することが見込まれているという。
同社はこれまで、情電・ディスプレイ部門内の各事業部や高機能化学部門において、半導体製造に関連する製品やサービスの事業を行ってきた。今回、新設する半導体本部にこれを移管・集約し、一体的に運営することで、事業基盤の強化とともに業界内での存在感の向上を図るとのことだ。
また、同本部内の各事業部や所管する関係会社の枠にとらわれず、グローバルに「MCSS」の統一ブランドを用いて事業を展開することで、世界各国・地域の顧客に対して、半導体関連のソリューションをワンストップで提供する体制を立ち上げるという。
同社は今後も、三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS20」のもと、フォーカスマーケットの一つである「IT・エレクトロニクス・ディスプレイ」において、半導体関連事業の拡大を図っていくとのことだ。