2019年9月23日、オープンソースを通じた大規模イノベーションの実現に取り組む非営利団体である Linux Foundationは、広く普及している対話型データ クエリ エンジンPrestoをLinux Foundationがホストすることを発表した。
新たに設立される Presto Foundation のオープンで中立的な管理モデルにより、Prestoコミュニティは規模も多様性も拡大することが期待されるという。
設立メンバーに含まれるFacebook、Alibaba、Twitter、Uber は、コントリビューターがプロジェクトの将来的な方向を定めることができるように同ファウンデーションを活用することで、Prestoが超分散データ処理のための速度も信頼性も最高のSQLエンジンとなることを支援するとしている。
PrestoはFacebookで大規模なデータ分析用の高性能分散SQLクエリエンジンとして2012年に開発された。
Prestoのアーキテクチャでは、ユーザーはHadoop、S3、Alluxio、MySQL、PostgreSQL、Kafka、MongoDB などのさまざまなデータソースに対して大規模かつ高速にクエリを実行し移動でき、これにより、高価な商用ソリューションを使用する高速な分析と、追加のハードウェアを必要とし低速だが「無料」であるソリューションのどちらを選ぶかという問題が解決されるという。
Presto Foundationは、各設立メンバーの代表によるコミュニティ管理モデルの下で運営され、この革新的な対応により、Facebookはひとつにまとまった声を届けてくれるユーザーとコントリビューターの幅広いエコシステムと、ファウンデーションの未来に向けて協力していくとしている。
Facebookでオープンソースの責任者を務めるKathy Kam氏は、
「Facebook だけでも 1000 人以上が Presto を使用しており、毎日、数百万件ものクエリを実行し、ペタバイト単位のデータを処理しています。Presto を作成した後、Facebook は他の企業が同じ課題を抱えていて、彼らとコラボレーションができるという可能性を考慮して、Presto をオープンソース化しました。そこで多くの企業が興味を持っていることがわかったため、このプロジェクトを Linux Foundation の下に置けば、みなさんと関わりを持ち、コミュニティの発展に寄与して、すべての人の利益になると考えたのです。」
と述べている。
また、Linux Foundationの戦略プログラム担当バイス プレジデントのMichael Dolan氏は、
「Linux Foundation は Presto コミュニティとの共同作業により、インターネット規模の超分散データ処理という増えつつある問題の解決に向けて協力し合えることを楽しみにしています。」
と述べている。