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ジャパンネット銀行が、20~50代男女500名を対象とした、「キャッシュレス決済」に関する意識・実態調査を行った。
主なトピックスは以下の通り。
- “都会”だけでなく“地方”にも押し寄せる「キャッシュレス化」の波。財布を持たずに外出する人や、キャッシュレス決済のポイントを貯金感覚でためる人も
- ICカードのチャージ金額は、都会と地方で1,000円以上違う
- チャージしたまま使っていない、「スマホ内休眠残高」は平均約「1,200円」
- 話題のコード決済サービス、登録のきっかけは「機能」より「お得さ」
- キャッシュレスに「見返り」を求める人が多数。 特典がなければ「使用し続けたいとは思わない」が約8割
- キャッシュレス後進国の日本、普及を妨げる要因は「不安」「不自由」「機能」
- 消費増税のタイミングでさらなる浸透も? 6割以上が「増税後は、キャッシュレス決済を積極的に使用したい」
「キャッシュレス決済」の普及実態について
はじめに、「普段の買い物や食事において、キャッシュレス決済を行うことがありますか?」と聞いたところ、52%が「よくある」、29%が「たまにある」と回答。
合計すると8割以上が、日常的にキャッシュレス決済を行っていることになる。
なお、居住地域別にみると、三大都市(東名阪)の周辺地域=都会エリアでは83%(よくある:55%、たまにある:28%)、その他の地域=地方エリアでも79%(よくある:49%、たまにある:30%)という結果となった。
都会だけでなく、地方においてもキャッシュレス化が進行している様子がうかがえるだろう。
一方で、男女別にみると、男性で「よくある」と答えた人は62%であるのに対して、女性で同じ回答をした人は43%と、20ポイント近くの差が生じていた。
男性は女性以上にキャッシュレスへの関心度が高い人が多いようだ。
また、日常的にキャッシュレス決済を行っている人(407名)たちに、具体的な決済手段についても質問。
その結果、日本のキャッシュレス決済比率で圧倒的なシェアを誇る「クレジットカード」(87%)、鉄道やスーパー・コンビニなど、日常生活に直結したものが多い「ICカード」(59%)のほか、スマホを中心としたデジタル機器で決済・支払いができる「スマホ決済サービス」も46%と半数近くにのぼった。
スマホの普及とともに、決済手段もデジタル化が進みつつあると言えるだろう。
さらに、同じく日常的にキャッシュレス決済を行っている人(407名)のうち、「財布を持たずに、スマホやカードだけを持って出かけることがある」人は約3人に1人(30%)、「食事やプレゼント代を割り勘する際に、キャッシュレス決済を使うことがある」人も5人に1人(20%)となった。
また、「キャッシュレス決済のポイントを貯金・へそくり感覚でためている」人も62%にのぼっており、キャッシュレス決済は支払いシーンだけでなく、日常生活のさまざまなところに変化をおよぼしていることがわかった。
キャッシュレスサービスの「チャージ」事情について
「現在、チャージ型(プリペイド式)のキャッシュレスサービスを使用していますか?」と質問したところ、全体の70%が「使用している」と回答した。
また、ICカード・スマホ決済サービスそれぞれについて、「1回あたりのチャージ金額」についても質問したところ、「ICカードのチャージ金額」は、1回あたり平均「4,919円」という結果になった。
また、居住地域によっても違いがみられ、都会エリアでは「4,344円」、地方エリアでは「5,526円」と、1,000円以上の差が生じている。
一方、「スマホ決済サービスのチャージ金額」は、1回あたり平均が「3,857円」と、ICカードに比べると低い金額となった。
また、都会エリアが「3,855円」、地方エリアが「3,860円」と、居住地域による差はほぼ見られませんでした。
また、スマホ決済サービスは、日常的に使用している人(188名)の中でも、「登録・ダウンロードはしたものの、使用していないスマホ決済サービスがある」という回答が48%と半数近くにのぼることが判明。
「登録・ダウンロード後にチャージをしたものの、使用していないスマホ決済サービスがある」人も約5人に1人(19%)となった。
具体的に、「現在使用していないスマホ決済サービスのチャージ残高はどれくらいですか?」と聞いたところ、平均は「1,208円」という結果だった。
コード決済サービスについて
「コード決済サービスをダウンロード・登録している」人は、全体の約3人に1人(34%)となり、都会エリア、地方エリアともに同じ数値(34%)となり、居住地域問わず普及が進んでいる様子がうかがえるだろう。
なお、「コード決済サービスをダウンロード・登録したきっかけ」を聞くと、「お得さ(ポイント、割引、還元、特典など)」が圧倒的に多く88%となり、スマホ決済サービスの本質である「機能(財布を出さなくてよい、割り勘がスムーズ、家計管理しやすいなど)」(44%)を大きく上回った。
ただし、年代ごとにみると、20代~30代の若者世代で「機能」と答えた人は50%と半数にのぼり、40代~50代のミドル世代の回答(37%)を10ポイント以上上回りました。
若者世代は、ポイントだけでなく、キャッシュレスサービスの機能そのものに価値を感じる傾向が強いようだ。
さらに、「仮にポイントや割引などの特典がなかったとしても、コード決済サービスを使用し続けたいと思いますか?」と聞いた質問では、「そう思う」と答えた人はわずか21%にとどまり、大多数(79%)が「そう思わない」と回答。
具体的な特典がなければ、コード決済サービスを使わない人が約8割ということになり、機能に魅力を感じている人が多い若者層でも、実際にはポイントなどの特典が利用のモチベーションになっていると言えるだろう。
キャッシュレス決済の今後について
「日本においてキャッシュレス決済の普及を妨げている要因」を聞いたところ、「不安」「不自由」「機能」に関する回答が多くみられた。
■不安(個人情報の流出、不正送金、使い過ぎそうなど)
「個人情報の流出や、不正送金など悪用の懸念がある」(28歳・男性)
「お金を使った感覚がなく、使い過ぎが心配」(52歳・女性)
■不自由(使える場所が少ない、スマホの電波が不安定な場所で使えない、スマホのバッテリーが切れると使えないなど)
「使える店舗が少ない」(50歳・女性)
「電波障害やメンテナンスの時間帯に使えなくなるリスクがある」(38歳・男性)
■機能(設定が面倒、管理が面倒など)
「登録、使用方法が難しい」(59歳・男性)
「決済方法とポイントの種類がまとまっていなくて管理が面倒」(38歳・女性)
また、2019年10月の消費増税にあわせて、政府はキャッシュレス決済サービスを使ったポイント還元支援策を発表しているが、「キャッシュレス決済時のポイント還元制度」についての認知度は調査時点(2019年8月)で70%にのぼっており、「増税後には、キャッシュレス決済を(より)積極的に使用したいと思う」と答えた人も全体の63%となった。
<調査概要>
・調査期間:2019年8月23日~8月26日
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:20~50代男女500名(性別・世代・居住地域 均等割付)
※世代:若者世代=20~30代、ミドル世代=40~50代で2分類
※居住地域:都会エリア=東名阪周辺地域(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫)、地方エリア=それ以外の地域で2分類
<参照元>
『「キャッシュレス決済」に関する意識・実態調査』
ジャパンネット銀行