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三井不動産と東京電力EP、「日本橋一丁目エネルギーセンター」を竣工 街区全体のCO2排出量を約25%削減へ

三井不動産と東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)が共同設立した三井不動産TEPCOエナジーは、「日本橋一丁目エネルギーセンター」を竣工し、「日本橋一丁目スマートエネルギープロジェクト」を始動したと発表した。

同プロジェクトでは、大規模複合開発「東京ミッドタウン日本橋」の街区全体に電気と熱を供給する。エネルギーの地産地消によって利用効率を高め、各建物が個別に電気・熱供給設備を保有する場合と比較して、CO2排出量を約25%削減できるという。

「日本橋一丁目エネルギーセンター」供給エリア図

エネルギーセンターは、東京ミッドタウン日本橋のメインタワー「日本橋野村三井タワー」内に整備された自立分散型施設である。供給対象には、オフィスや商業施設、ホテル、賃貸住宅、MICE施設などに加え、2004年竣工の「日本橋一丁目三井ビルディング」や中央区指定有形文化財である「日本橋野村ビルディング旧館」も含まれる。

同施設では、コージェネレーションシステム(CGS)、熱回収型冷凍機、蓄熱槽などを組み合わせ、電気と熱を効率的に供給するという。

CGSは都市ガスを燃料として発電し、その際に生じる排熱を冷水や温水、蒸気の生成に利用する仕組みである。さらに、熱回収型冷凍機によって冷暖房需要に応じた運転を行うほか、蓄熱槽に夜間などの需要が少ない時間帯につくった冷水・温水を蓄え、需要が増える時間帯に活用。

これらの設備を組み合わせることで、街区全体のエネルギー利用効率を高めるとしている。

また、エネルギーセンターの運用には、東京電力EPが開発したAI活用型エネルギーマネジメントシステム「EMSTEP(※1)」を導入。同システムは、再生可能エネルギーの発電予測や電力需給状況、デマンドレスポンス(DR)要請(※2)などのデータをリアルタイムで分析し、30分ごとに30時間先までの電気・熱需要を予測するという。

予測結果に基づいて設備の最適な運転計画を自動で策定・実行することで、エネルギー利用の最適化に加え、CO2排出量の削減、省人化、コスト削減につなげるとしている。

災害時のエネルギー供給継続に向けた対策も講じた。大型CGSには、耐震性の高い中圧ガスラインから供給される都市ガスを使用。系統電力が停電した場合でも、都市ガスの供給が続く限り発電を継続できる仕組みだという。

また、複数の受電回線を確保する「複数回線受電」を採用し、一部の回線が使用できなくなった場合にも別の回線から受電できる構成とした。大雨や河川氾濫に備え、防水扉の設置などの浸水対策も実施している。

災害時には、帰宅困難者の一時滞在施設として利用される街区内の公益施設にも電力を供給し、街区全体の事業継続計画(BCP)に対応する機能を高めるという。

今後は、エネルギー利用のさらなる効率化に加え、メタネーションやCGSでの水素混焼など、新たな技術の導入も進める方針である。既存のエネルギーインフラを活用しながら段階的に脱炭素化を推進し、街区全体のCO2排出実質ゼロを目指すとしている。

さらに、エネルギーセンターでは、VR技術などのデジタルコンテンツを活用した見学プログラムも展開する予定だという。電気・熱の供給設備やエネルギーの流れ、災害時の役割などを体験できる内容を計画しているとのことだ。

■「日本橋一丁目エネルギーセンター」概要

竣工日:2026年9月30日
供給開始日:2026年10月1日
設置場所:日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 建物内
供給対象面積:約38,000平方メートル
供給対象延床面積:約478,000平方メートル
供給能力:電力:約24,000kW/冷熱:約125GJ/h/温熱:約97GJ/h
主要設備:大型CGS(7800kW×2台)、ターボ冷凍機、熱回収型冷凍機、排熱投入型蒸気吸収式冷凍機、蓄熱槽、蒸気ボイラ 等

(※1)東京電力ホールディングス株式会社の登録商標(登録第6863545号)。
(※2)電力需給バランスを維持するため、電力会社等の要請に応じて需要家が電力使用量を抑制・シフトする仕組み。

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