東京海上アセットと日本工営、ブラジルで下水汚泥由来のバイオ炭事業を本格始動 カーボンクレジット創出へ
東京海上アセットマネジメント(以下、TMAM)は、日本工営と協力し、ブラジル・サンパウロ州で下水汚泥を活用したバイオ炭の製造とカーボンクレジット創出プロジェクトを本格的に開始すると発表した。

プロジェクトには、サンパウロ州最大の上下水道事業者であるサンパウロ州基礎衛生公社(以下、SABESP)が参画する。下水汚泥の供給を受け、バイオ炭の製造から農地への施用、カーボンクレジットの創出・販売までを一気通貫で行う事業モデルの確立を目指す。
TMAMと日本工営は2025年度からSABESPと連携し、下水汚泥由来のバイオ炭を製造する小規模実証を実施。成分や品質の分析に加え、カーボンクレジット創出や農地利用の有効性、事業化の可能性を検証してきた。
本格展開では、下水処理の過程で発生する汚泥を炭化装置で処理してバイオ炭を製造するという。完成したバイオ炭を農地の土壌改良材として活用するとともに、炭素を長期間固定することでカーボンクレジットの創出につなげるとしている。

ブラジルでは都市化や下水処理施設の整備に伴い、下水汚泥の増加が見込まれている。一方、国土の広い範囲で酸性土壌が存在し、農業生産性の維持・向上に向けた土壌改良も課題となっているという。
今回の取り組みでは、下水汚泥を廃棄物として処分するのではなく、農業に活用できるバイオ炭へ転換することで、資源循環と土壌改良、温室効果ガスの吸収・除去を同時に進める。
TMAMと日本工営は今後、各種ファイナンス手法の活用も検討しながらブラジル全土や他国への展開を目指す。また、衛生インフラやカーボンクレジット、防災ファイナンスを組み合わせた新たな事業モデルの構築も進めるとしている。