三重県御浜町にインクルーシブな宿泊施設「ほぐれる暮らしの宿 coconiwa」開設へ 段差なしの動線や昇降式ベッドを採用
P.A.S.プラスは、三重県南牟婁郡御浜町に、インクルーシブな宿泊施設「ほぐれる暮らしの宿 coconiwa(ここにわ)」を開設すると発表した。

同施設は、作業療法士として1万人以上の身体と向き合い、姿勢保持装置や機能性クッション「p!nto」などを開発してきた同社代表の野村寿子氏が、臨床経験や知見を生かして手がける宿泊施設である。
重い障害や医療的ケアが必要な人とその家族にとって旅行には多くのハードルがあることを背景に、障害の有無などにかかわらず、すべての人が対等にくつろげるインクルーシブな場所を目指すとしている。
空間設計には、日常に潜む小さな不快感やストレスを取り除き、知覚と行為を促す「Perception-Action-Space」というコンセプトを採用。施設内にはスロープや段差のないフロア、引き戸、間仕切りカーテンなどを設け、移動しやすい動線を整備。床が下がり、シャワーチェアに座ったまま入浴できる浴室も設置しているという。

また、どこでも使用できるユニバーサルシートや昇降式ベッドを備え、介助する人の負担にも配慮した。前後や裏表の区別がないユニバーサルウェアも用意するという。
身体を緩めて整える仕組みとして、身体への負担に配慮した畳や重炭酸湯、足裏をほぐすスリッパを導入。ヒノキの香りや照明、センソリーインテリアなど、五感を通じた過ごしやすさにも配慮しているとのことだ。
このほか、車いすや歩行器、杖、キャリーケース、靴などに対応する泥落としマットを採用。敷地内の「めぐりの庭」には、摂食嚥下が難しい人向けのユニバーサルフードを扱う自動販売機も設置するという。
「めぐりの庭」では、クラウドファンディング支援者の思いを庭木として表現するとともに、近隣住民が交流できるルートも設けるとしている。また、周辺の世界遺産や自然を巡る際の拠点として、幅広い人が利用できるインクルーシブデザインを取り入れているとのことだ。