中小企業のAI利用、積極活用層でも67.7%が「使いこなせていない」 現状成果は、「個人の日常業務の高速化」にとどまる
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ラクスルは、全国の従業員数2~100名規模の中小企業の経営者・従業員300名を対象に、AI活用に関する実態調査を実施し、結果を公表した。
1.AI活用による現状成果は、「個人の日常業務の高速化」にとどまる
AI活用で生産性や業務効率が上がったと答えた層を対象に、「AIの活用によって、どのレベルで生産性・業務効率が上がったか」と聞いたところ、「情報収集・文書作成など、日常業務が速くなった(部分的な時短)」が最多で54.9%という結果に。
次いで「アウトプットの品質・精度が上がった(質の向上)」が36.4%と続く。一方、「特定の業務を任せられるようになった(業務の代替・自動化)」は4.3%、「業務フロー全体が変わった(構造レベルの変革)」割合もわずか1.9%にとどまった。
現在の中小企業におけるAI活用は、個人の作業に関する局所的な効率化の域を出ておらず、ビジネスプロセス全体の刷新には届いていない実態がうかがえる。

これらの背景には、AI活用を推進する上での「スキル不足」と「属人的な試行錯誤」という課題の存在が考えられる。
同調査で「AIを使いこなせていないと感じるか」と聞いた結果、AIを積極的に活用している層であっても、「非常に感じる」が11.8%、「やや感じる」が55.9%と、67.7%が「使いこなせていない」と感じていることが分かった。

2.AI活用の習得方法は、独学がメイン
AIの利用経験者に「AIを使って、思うような結果が出なかった・使いこなせなかった経験はあるか」と質問した結果、「よくある」が12.7%、「時々ある」が64.1%、「一度はある」が10.5%と、87.3%が思うような結果が出なかった・使いこなせなかった経験を有した。
その具体的な内容としては、「思った通りの回答・結果が出てこない」が53.6%、「指示(プロンプト)の出し方がわからない」が41.7%、「出力結果の精度が低い」が34.4%で上位を占めている。

さらに、AIの習得方法について尋ねると、「ツールを実際に使いながら自然に覚えた」が35.9%だったほか、「書籍・ネット記事で自己学習した」が27.7%、「YouTube・SNSなどの動画で自己学習した」も27.7%など、独学による習得が中心であることが判明。
一方で、「社内の詳しい人や同僚に直接教わった」は15.5%、「社外の専門家やコンサルタントに教わった」は2.3%など、人から教わる機会は限られており、現場が手探りで試行錯誤しながら使い方を身につけている実態が示唆される結果に。

3.AI活用に求められるサポートは、具体的な「型」や「手厚い伴走」
こうした状況下で、同調査の全回答者に向けて「AIを業務で使いこなすためのサポートとして、どのような形が望ましいか」という質問をしたところ、「すぐ使えるテンプレート集」が31.0%、「個別サポート・相談窓口」25.3%、「同業者の活用事例集」23.0%が上位を占めた。
いずれのニーズからも、自分でゼロからプロンプトの構成や活用法を思考する負担を減らし、業務にそのまま当てはめられる具体的な「型」や「手厚い伴走」を求めているという共通の傾向が読み取れる。

【調査概要】
調査期間:2026年5月29日~2026年6月1日
対象者:従業員数2~100名の中小企業経営者・従業員300名
調査方法:第三者機関インターネット調査
<参考>
ラクスル『AI活用に関する実態調査』