NTT・クボタ・ドコモ、山間部でのロボット農機遠隔操作を可能にする通信技術を実証 持続可能な農業を目指す
NTT、クボタ、NTTドコモは、山間部におけるロボット農機の遠隔操作・遠隔監視時の通信安定化と映像伝送の継続性を実現する共同実証を実施したと発表した。
同実証では、ロボット農機の走行に必要な映像伝送について、モバイル通信と衛星通信を組み合わせた最適制御を実施。さらに映像制御技術を適用することで、通信品質が変動する環境下でも映像の視認性を維持できることを確認したという。
これにより、ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視を支える通信基盤としての有効性を示したとのことだ。
同実証の背景には、農業分野で深刻化する人手不足への対応があるという。持続可能な農業の実現に向けては、農作業の自動化やデータ活用による効率的な営農が求められており、日本政府でもロボット農機の公道走行に向けた制度整備が進められているとしている。
一方、日本の耕地面積の約4割を占める中山間地域では、地形や遮蔽物の影響でモバイル通信環境が不安定になりやすく、ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視時に通信遅延や切断が発生する可能性が課題となっていたという。
今回の実証では、通信状況に応じてモバイル通信回線と衛星通信回線を組み合わせるマルチパス制御を実施。モバイル通信回線の品質が低下しやすい区間で、通信の安定性を確保できることを確認したとのことだ。

また、通信帯域に応じて映像圧縮を自動調整する技術も導入。ロボット農機の進路や農作物が映る重要領域の映像品質を優先的に維持し、それ以外の領域を圧縮することで、映像伝送の安定性と視認性の両立を実現したとしている。

3社は今後、同実証で得られた通信安定化技術と視認性確保技術を活用し、ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視における通信・映像伝送の実用性向上を進めるとしている。また、将来的な完全無人化の実現や、データ活用による持続可能な農業の社会実装を目指すとのことだ。
■取り組み概要
取り組み名:
ロボット農機の遠隔操作・遠隔監視に関する共同実証
内容:
モバイル通信と衛星通信を組み合わせた通信安定化技術および映像制御技術の実証
各社の役割:
NTT/無線品質予測技術「Cradio」・複数回線の最適制御技術「協調型インフラ基盤」の提供および実証実施
クボタ/ロボット農機と実証フィールドの提供
NTTドコモ/重要領域の映像品質を確保しつつ重要領域以外のデータを圧縮する映像制御技術の提供