ソフトバンク、太陽光・風力を活用した自家発電型基地局の実証を開始 AI制御で電力消費も削減
ソフトバンクは、再生可能エネルギーによる自家発電型基地局の実証と、AIを活用した基地局の省電力制御システムの開発・導入を開始した。

同社は、サプライチェーン全体で温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロとする「ネットゼロ」の実現を目標に掲げており、今回の取り組みは通信インフラの脱炭素化を加速させる施策の一環となる。
再生可能エネルギーによる自家発電型基地局については、太陽光と風力を組み合わせたハイブリッド発電方式を採用し、千葉県市原市で実証を開始した。基地局の稼働に必要な電力の約3分の1を自家発電で賄うことで、CO2排出量の削減を図るという。蓄電池を備えており、停電時には一定時間の自立稼働が可能なほか、電力が不足した場合でも太陽光や風力による再充電で再稼働できる設計としている。災害時の通信確保も想定し、2026年度以降は一部地域への展開を検討する。
あわせて、AIを活用した基地局のスリープ制御システムの導入も開始した。通信トラフィックが少ない時間帯に、一部のセルを低消費電力状態に移行させることで、通信品質を維持しながら消費電力を削減する仕組み。AIが人流や通信量を分析し、スリープ対象セルの判定や制御条件を動的に最適化する点が特徴となる。

このシステムにより、スリープ対象セル数は従来の約1万4,000セルから約2万4,000セルへ拡大する見込みで、1局当たりのスリープ時間も約1.4倍に伸びるとしている。品質低下が発生した場合には自動で通常運用へ戻す仕組みも備えている。ソフトバンクは、同システムの活用によって年間約500万kWhの消費電力削減効果を見込む。