日動は、日本航空(JAL)と連携し、JALとして初となる自社ブランドのオーベルジュ事業「JALオーベルジュ富良野」を北海道中富良野町の北星山森林公園エリアに開業すると発表した。全国展開の第一弾となる拠点で、開業時期は2026年12月、販売開始は2026年6月を予定しているという。

外観完成予想図

同事業は、2023年7月に締結したJALと中富良野町の連携協定に基づく取り組みであり、JALが掲げる「移動を通じた人と地域のつながりの創出」と、日動の地域密着型開発・運営のノウハウを組み合わせた地域共創モデルと位置づけられている。観光振興や地場産業の活性化、人材育成、環境負荷の低減など、地方創生に資する新たな価値を提供することを目指すとしている。

JALオーベルジュ富良野とその周辺の地図

「JALオーベルジュ富良野」は、全10室・各50平方メートル以上の客室にミニキッチンを備え、滞在中にレストランでのコースと自炊の両方を楽しめる構成とする。地元木材を用いた建築や家具、バイオマス製品を用いたアメニティを取り入れ、北海道の自然や文化との調和を図るとのことだ。

館内完成予想図

レストラン部門は、ミシュラン一つ星「Le Musée」オーナーシェフの石井誠氏が監修し、同店で経験を積んだ富良野市出身の谷章太郎氏が料理を担当する。地元の野菜、乳製品、ジビエ、針葉樹林で育つキノコなど、中富良野ならではの食材を用い、「時間と場所」をテーマにした料理体験を提供する方針と説明している。

提供料理イメージ

運営は日動が担い、JALはブランド提供と販売支援を行う体制。プロジェクトでは、新たな人流の創出による関係人口の拡大、地域経済と雇用の創出、次世代人材の育成機会の創出などを目標に掲げている。また、JALは中富良野町に続き、北海道仁木町でもオーベルジュ事業を展開する計画であり、北海道全体でオーベルジュモデルの確立を目指すとしている。