コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、製造工程で発生する茶かす・コーヒーかすといったバイオマス資源を活用し、クリーン電力(※1)および高純度CO2を回収し、工場の製造動力として活用を目指す実証実験の開始を発表した。

コカ・コーラ ボトラーズジャパン、茶・コーヒーかすを再資源化する実証実験を開始

同実証は、ライノフラックスが開発した「湿式ケミカルルーピング技術」(※2)を活用し、同社工場の製造工程で発生する茶かすやコーヒーかすといったバイオマスからクリーン電力および純度99.9%の高純度CO2を回収し、工場の製造動力として再利用を目指すもの。

2026年より、同社京都工場の製造過程で発生する茶かす・コーヒーかすを、ライノフラックスの小規模実証機に連続投入し、1キロワット程度の発電および高純度CO2回収における性能を評価・検証するとしている。

「湿式ケミカルルーピング技術」は、従来再利用が難しいとされていた湿潤原料由来のバイオマスにも対応可能であり、飲料の製造工程で発生する茶かすやコーヒーかすの処理に適しているという。

また、コンパクトな装置で省スペース処理が可能なため、工場敷地内での処理を実現し、運搬にともなうコストやCO2排出の削減にも貢献するとのことだ。

同社は、全17工場において廃棄物の分別・リサイクルを推進しており、茶かす・コーヒーかすについては、肥料や飼料としてのリサイクル率が2024年末時点ですでに100%を達成。同実証により、より高付加価値な形で再資源化し、製造プロセスへ還流させることを目指すという。

今後も同社は、循環型社会の実現に向け、廃棄物の削減や資源の有効活用などに積極的に取り組んでいくとのことだ。