バイオAIスタートアップのCraifは、米国カリフォルニア州サンディエゴに事業拠点を新設し、ジョンソン&ジョンソンが運営するライフサイエンス・インキュベーション施設「JLABS San Diego」に採択されたと発表した。これにより、米国市場での研究開発および事業展開を本格化させ、がんの早期発見モデルをグローバルに確立する取り組みを加速させるとしている。

Craifは「人々が天寿を全うする社会の実現」を掲げ、疾患の早期発見と治療の最適化に取り組んでいる。尿中マイクロRNAをAIで解析する独自技術を開発し、すい臓がんなど難治性がんの超早期リスク検知を可能にする検査サービス「マイシグナル・スキャン」を提供している。すでに国内1,700を超える医療機関および2,000以上の薬局やドラッグストア、ECで展開されているという。また、すい臓がん診断を目的とした医療機器プログラムについて、薬事承認を目指した臨床試験も実施しているとのことだ。

同社はすでに2022年に米国法人Craif Inc.を設立し、2025年2月にはカリフォルニア州アーバインに研究ラボを開設している。今回のサンディエゴ拠点は、これらに続く米国での3拠点目となる。現在、Craifは米国内の15州・30の医療機関と連携し、すい臓がんの早期発見技術の保険償還を見据えた臨床・事業体制を整えているという。