楽天インサイトは、「キャッシュレス決済に関する調査」(注)をインターネットで実施、2019年6月27日にその結果を発表した。

今回の調査は、2019年5月22日と5月23日の2日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20代から60代の男女1,000人を対象に行った。
主なトピックは3つ。

  • 男性20代・30代の約5割が「スマートフォンを利用した決済サービス」を利用
  • 「キャッシュレス支持派」が4割半超えで「現金支持派」を上回る。「キャッシュレス支持派」は男性20代・30代が6割
  • 消費増税に伴う「ポイント還元制度」で、キャッシュレス決済を現状より前向きに捉える人は6割

男性20代と30代の約5割がスマホ決済を利用

オンラインショッピングを除いた、日常の買い物や飲食などで利用する決済手段と、その中でもっとも利用する決済手段を聞いたところ、利用している手段(複数選択)では「現金」と回答した人が91.7%でもっとも高く、次いで「クレジットカード」(85.0%)、「商業系カード型電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edyなど)」(48.8%)となった。

もっとも利用している手段も同様に、「現金」(42.6%)、「クレジットカード」(40.0%)、「商業系カード型電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edyなど)」(8.3%)が上位3位を占めた。

決済に利用する手段(複数選択)を性年代別に見ると、「スマートフォンを利用した決済サービス(PayPay、LINE Pay、楽天ペイなど)」においては、男性20代と30代の約5割(それぞれ46.9%、48.4%)、次いで女性20代(39.5%)が、全体に比べて10ポイント以上高い結果となった。スマートフォンを利用した決済サービスは比較的若い年代で、多く利用されていることがうかがえた。

「キャッシュレス支持派」が「現金支持派」を上回る

キャッシュレス支持派か現金支持派かを聞いたところ、「キャッシュレス支持派」と回答した人が46.6%、「現金支持派」は19.5%、「どちらでもない」は33.9%、という結果になった。

性年代別で見ると、「キャッシュレス支持派」は男性20代(59.3%)と男性30代(62.1%)がいずれも6割と高く、一方、女性20代(34.2%)と女性50代(33.7%)が3割半ばと低い傾向が見られた。

「ポイント還元制度」がキャッシュレス決済を進展

消費税が10%に増税されることに伴い、キャッシュレス決済をした場合に特定の対象品目で「ポイント還元制度」が始まる予定となっていることについて、実施された場合にキャッシュレス決済の利用はどのようになると思うかを聞いた。

「現在利用していて、さらに利用が増えると思う」(52.2%)と回答した人が最も多く、「現在利用していないが、利用したいと思う」(12.4%)と回答した人を合わせると64.6%となり、「ポイント還元制度」が実施された場合、キャッシュレス決済を現状より前向きに捉える人が6割を上回る結果となった。

キャッシュレス支持派と現金支持派別にみると、「現金支持派」は「利用増+利用したい(「現在利用していて、さらに利用が増えると思う」と「現在利用していないが、利用したいと思う」)の合計」が45.2%、「(キャッシュレス支持派か現金支持派かについて)どちらでもない」では60.2%となり、高い利用意向を示した。キャッシュレス決済が定着してきており、「ポイント還元制度」の後押しも相まって、幅広い層に普及が進む可能性がうかがえた。


※調査概要
調査エリア:全国
調査対象者:20歳~69歳 男女
回収サンプル数:1,000サンプル
調査期間:2019年5月22日と5月23日
調査実施機関:楽天インサイト

<出典元>
「キャッシュレス決済に関する調査」
楽天インサイト