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インフキュリオンは、全国の16歳〜69歳男女20,000人を対象に「決済動向2025年調査」を実施し、結果を公表した。

■コード決済の利用率は過去最高の72%、ブランドデビットの利用率は若年層を中心に急増
「利用している決済手段」を尋ねる質問ではコード決済アプリの利用率が過去最高値の72%に。
全体的にサービス利用率が増加する中、ブランドデビットの利用率は29%と前回調査より11ポイント増加している傾向となった。

年代別で見るとコード決済アプリの利用率は10代で83%と突出しているほか、ブランドデビットでも10代と20代の利用率が約4割と若年層での利用が浸透していることがうかがえる。

また、「利用している個別サービス」を尋ねる質問では、PayPayの利用率が58%と前回調査より7ポイント増加。全体的に利用率が向上する中、楽天ペイやPayPayカードは2023年から利用率を堅調に伸ばしていることがわかる。

■対面ではコード決済アプリとクレカの利用が拮抗、非対面ではクレカ利用率が群を抜いて高い
「お店のレジ(対面)でよく利用しているサービス・インターネット経由(非対面)での購入時によく利用しているサービス」を問う質問に対して、対面ではコード決済アプリの利用率が57%、クレジットカードが55%と拮抗する結果に。
非対面ではクレジットカードの利用率が68%と2位のコード決済アプリを大きく引き離し、オンライン決済における強い支持が示された。

■交通機関の利用では、鉄道、バスではカード型の交通ICカードが多い一方、タクシーは現金払いが突出して多く、他の決済手段を大きく引き離している
鉄道、バス、タクシーなどの公共交通機関で利用する決済手段を尋ねたところ、鉄道ではカード型の交通系ICカード(34%)と事前に購入した切符・回数券(32%)が主要な手段であることが明らかに。
バスではカード型の交通系ICカードが33%、現金が28%と拮抗しているが、タクシーにおいては現金払いが52%と過半数を占め、カードのタッチ決済(20%)を大きく引き離している。

鉄道・バスではカード型の交通系ICカードが依然として最も多く利用されており、これまでの歴史と利便性により定着していると同社は考察。一方で、鉄道におけるスマートフォンアプリの交通系ICカードの利用も一定数見られ、モバイルへの移行が緩やかに進んでいる兆しもうかがえる。
また、カードによるタッチ決済は鉄道で14%、タクシーで20%となっているものの、交通系ICカードとカードによるタッチ決済の利用率を地域別で見ると、四国地方ではタッチ決済が交通系ICカードを上回るなどその導入拡大は目覚ましい。

この結果に同社は、今後、より多くの路線や車両での対応が進むことで、利用率が大きく伸びる可能性を秘めていることが示唆されたとしている。
■クレジットカードの利用ではタッチ決済が主流となり、今後の利用意向でも顕著な伸び
直近6カ月のクレジットカードの利用方法を尋ねたところ、カードを端末に差し込んで決済する方法が42%であったのに対し、カードのタッチ決済(35%)とスマートフォンによるタッチ決済(11%)を合計すると46%となり、端末への差し込み決済を上回る結果に。
今後の利用意向については、さらにこの傾向が顕著で、カードのタッチ決済とスマートフォンによるタッチ決済を合計すると65%となり、トップの意向率となった。
これは、クレジットカード決済における非接触型決済の優位性が確立されつつあり、消費者の利便性重視の傾向が明確になっていることを示唆していると同社は考察している。

【調査概要】
調査手法:インターネット調査
調査地域:日本国内
調査対象者:16~69歳男女
対象人数:20,000人
詳細調査対象者:勤労状況・世帯年収・生計上の立場(扶養者・被扶養者)の3観点を組み合わせた8カテゴリに属する調査対象者から各カテゴリ103人ずつ無作為に抽出
対象人数:824人(8カテゴリ毎103人)
調査期間:2025年4月4日~4月9日
調査主体:インフキュリオン
<参考>
インフキュリオン『決済動向2025年調査』