MEMOCOは、ゼロリノベと合同でLGBTQ当事者125名を対象に、「LGBTQ当事者を対象にしたライフスタイルに関する実態」についてのアンケート調査を実施し、結果を公表した。

■物件探しで工夫していること

回答者に、物件探しで工夫していることがあるか聞いてみたところ、「工夫している」人は約14%、「特に何もしていない人」が約86%となった。

物件探しで工夫していること

続いて、工夫している人に、具体的な内容を聞いてみたところ、以下のような回答が寄せられたという。

・LGBTQ当事者を受け入れてくれる不動産会社を探して利用する(女性 30代)
・できるだけ包み隠さず話すようにしている(男性 30代)
・理解のある業者や知人を介して探している(男性 40代)
・あくまで友人との同居のような形で探す(男性 30代)
・恋人と同棲することを前提として、ルームシェア可物件と同じ条件で探す(女性 30代)
・LGBTQのNPO法人と一緒に不動産会社に行く(男性 50代)

LGBTQ当事者であることを包み隠さず話し、受け入れてくれる不動産会社を利用する人や一方で友人との同居として探す人がいることが判明。また、LGBTQ当事者を支援するNPO法人に協力を求める人も一定数いることがうかがえる。

■LGBTQであることを不動産担当者に話す?

次に、LGBTQであることを不動産担当者に話しているかどうか聞いてみたところ、LGBTQであることを不動産担当者に話している人は約15%と、比較的少数となった。ただ、話さずに契約しようとしてトラブルになる事が多いという人も一定数みられたとのことだ。

LGBTQであることを不動産担当者に話すか

■パートナーと同棲する物件を選ぶ際に断られたことは?

続いて、パートナーと同棲する物件を選ぶ際に断られたり、難色を示されたりなどの経験があるかどうか聞いてみたところ、「ある」と回答した人は約19%、「ない」と回答した人は約81%という結果に。

パートナーと同棲する物件を選ぶ際に断られたことはあるか

続いて、「ある」と回答した人に聞いた、具体的な経験談やエピソードは紹介の通り。

・アパートを借りようとした際に、同性のカップルでは借りられないと断られたことがある(女性 20代)
・露骨にいやがられた(男性 50代)
・同棲はOKと言われたのに、それが同性と答えた瞬間決まる寸前のマンションを断られた。こちらとしてはパートナーシップも導入されている街なのでおかしいと感じ、不動産会社を変えた(女性 30代)
・仲介会社から、「あそこのオーナー会社はそういうのに厳しいとこだから…」と内覧を断られたことがある(男性 30代)
・ファミリー向けの物件を契約しようとしたら、友達同士だとダメと言われた(女性 30代)
・同性のカップルに偏見を持っている大家さんがおり、長く住んでもらえない(ケンカしたらすぐ別れる、両親にカミングアウトしていない人が多いので、両親にバレて一緒に住むのに反対され、家を解約する)のではないかと言われた(男性 30代)

はっきりと断られた人や難色を示された人など、さまざまな経験談寄せられ、物件によっては、友人同士でも同居を断られることもあることがうかがえる。

この結果に同社は、男女で夫婦関係にある人同士でない限り、同居を解消するリスクが高いことを不動産会社や大家さんが懸念していることがわかるとしている。

<参考>
MEMOCO・ゼロリノベ『「LGBTQ当事者を対象にしたライフスタイルに関する実態」についてのアンケート調査