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YKK APは、20代~60代の男女1,101名に「住まいに関するアンケート」を実施し、結果を公表した。

調査結果(1):「窓リフォーム」は45%の人が知っているが、実施率はわずか9%(スクリーニング調査)
10,129人を対象にした事前のスクリーニング調査によると、44.6%と半数近くの人が窓リフォームについて「知っている」と回答しまたが、実施したことがある人はわずか8.8%となった。
また、「知っている」と回答した4,525人に、窓リフォームに対する印象を聞いたところ、上位は「金額が高そう(53.3%)」「時間がかかりそう(17.8%)」「効果が実感できるか分からない(17.1%)」という結果に。
ほかに、「家を壊さないといけず、大掛かりな工事が必要だと思う」も13.4%と、窓リフォームを知っていてもコストや工事の手間を理由に実施していない人が多くいることが推測される。

調査結果(2):窓リフォーム未経験者の住まいの不満 1位は冬の「寒さ」、2位は「光熱費が高い」、3位は夏の「暑さ」。「朝晩・部屋ごとの温度差」や「結露」も上位に
窓リフォーム未経験者に、現在の住まいで不満を感じることを調査したところ、1位「寒い(43.7%)」、2位「光熱費が高い(36.8%)」、3位「暑い(31.4%)」という結果に。
「朝晩や部屋ごとに温度差がある(28.7%)」や「部屋が結露する(27.9%)」といった不満も上位にあがり、一年を通して住まいの温熱環境に起因する不満を感じていることがうかがえる。

調査結果(3):約半数の人が新生活や引越し時に求める住まいの変化として「断熱・省エネ性能」を重視し、「収納スペース」「日当たり」に次いで多い結果に(未経験者)
窓リフォーム未経験者に、新生活や引越しを考えた際に重視する住まいの変化を尋ねたところ、「収納スペースの広さや使いやすさ(53.2%)」や「日当たり(50.8%)」に次いで多い、約半数の49.0%が「断熱・省エネ性能(冷暖房の効率・窓の断熱性など)」と回答。
光熱費の高騰や環境意識の高まりなどの理由から、断熱性能が高く省エネな住まいを求める人が多くなっていることが推察できるとしている。

こうした背景から、今後の住まい選びでは生活の利便性や快適性を左右する「収納スペース」や「日当たり」に加え、「経済性」「環境負荷の低減」を兼ね備えた省エネ住宅が求められていくと同社は考察。
調査結果(3):現在自宅で実施している暑さ・寒さ対策に十分満足できている人はたった7%(未経験者)
窓リフォーム未経験者に、暑さ・寒さ対策として自宅で使用しているモノや実施していることを調査したところ、1位は暑さ・寒さ対策ともに「エアコンをつける(寒さ対策:52.1%、暑さ対策:76.6%)」となり、冷暖房に頼っていることが判明。
そのほか、暑さ対策では「扇風機、冷風機、サーキュレーターをつける(64.1%)」、寒さ対策では「厚着をする(50.5%)」「厚手の靴下やスリッパを履く(42.3%)」「個別の暖房器具を使う(41.6%)」という人が多いことがわかった。

さらに、実施している対策に対する満足度を聞いたところ、「十分に満足している」と答えた人はわずか7.1%で、「多少、満足している」と答えた人を合わせても満足度は49.2%と約半数。反対に、「あまり満足していない」「全く満足していない」と答えた人が42.0%となり、満足している人と拮抗。
「満足していない」と回答した人にその理由を聞いたところ、53.0%の人が「効果を感じられない」と回答し、不満足なまま仕方なく対策を実施していることがうかがえる。
特に、住まいの暑さ・寒さを改善しようとエアコンなどを使用することで、光熱費の高さに悩む悪循環に陥っている人が多いことも読み取れるとのことだ。

住まいの中で熱の出入りが最も多いのは「窓」だという。
夏は外から入ってくる熱のうちの74%が窓から入り、冬は室内の熱の50%が窓から流出。つまり断熱性能が低い窓の場合、冬はどんなに暖房をしてもせっかく温めた暖気が外に流出し、夏はせっかく冷房で室内を冷やしても窓から入ってくる日差しの影響が大きくエアコン効率は上がらないとのことだ。
同社は、住まいの不満の上位にあがった「暑さ・寒さ」を解決するには、窓からの熱の流出入を最小限にするのが1番の近道だとしている

調査結果(5):窓リフォーム経験者の81%が満足していると回答。期待した効果のほぼ全てを実感
窓リフォームを実施したことがある人に、内窓リフォームを検討した理由を調査したところ、「冬場の寒さを解消したかった」という理由が50.5%と一番多く、ほかに「光熱費を削減したかった(38.0%)」「夏場の暑さを解消したかった(37.8%)」といった回答が続いた。

このことから、暑さ・寒さをなくし住環境の快適性を向上させることが窓リフォームの主な動機になっていることがわかる。
さらに、期待していた効果を実感できたか聞いたところ、9項目中8項目で90%以上の人が期待していた効果を実感できたと回答し、残る1項目「光熱費の削減」においても80%以上が実現したと回答。
これは、断熱性能だけでなく「防音」「結露抑制」「防犯」などの観点も含め、窓リフォームが住環境の改善に大きく寄与したとしている。

さらに、81.2%の人が窓リフォームに満足していることからも、その効果の高さが裏付けられましたとしている。

【調査概要】
調査期間:
・スクリーニング調査/2025年2月6日~2月8日
・同調査/2025年2月10日~2月11日
調査方法:インターネット調査(YKK AP デザインセンター調べ)
調査対象:
・スクリーニング調査/全国の20代~60代の男女10,129名
・同調査/スクリーニング調査にて抽出した窓リフォーム経験者550名、未経験者551名
(調査表・グラフの数字は、表章単位未満を四捨五入しているため、内訳を足し上げても必ずしも合計とは一致しない場合があり)
<参考>
YKK AP『住まいに関するアンケート』