トライアルホールディングスは、3月5日開催の取締役会において、西友の株式を取得し、完全子会社化することについて決議したと発表した。
今回の西友の完全子会社化により、同社グループの基盤である九州に加えて人口集積地である関東エリア、中部エリア及び関西エリアでの事業基盤確立を迅速且つ効率的に実現することが可能となり、連結売上高1兆円超の小売グループが誕生するという。
なお、西友と同社グループの店舗は地域的に重複が少なく、商圏のカニバリゼーションによる退店等といったディスシナジーについては認識していないとのことだ。
また、「みなさまのお墨付き」、「食の幸」をはじめとした西友のオリジナル商品及びプロセスセンターやセントラルキッチン等の製造拠点を獲得することで、同社グループ全体の「食」の強化と生産・物流の最適化にも貢献が期待できるとしている。
また、西友が展開するEC事業も同社のEC事業が更なる飛躍をする上でのシナジーを期待しているという。
リテールAI事業では、メーカーとのデータ連携による流通業界の「ムダ・ムラ・ムリ」の解消や同社グループが自社開発するタブレット決済機能付きのレジカード「Skip Cart」の導入による買い物体験の向上、リテールメディアの収益化が重点施策となっている。
西友と同社グループの顧客データの一体化、Skip Cartやインストアサイネージ等の各種デバイスの導入台数増加によって、業界横断の「ムダ・ムラ・ムリ」の解消がより促進され、西友と当社グループのみならず、メーカーや卸、物流企業を含めたサプライチェーン全体の効率化・収益性の改善が実現可能と考察。
西友が同社グループの中核会社の1社として加わることで、同社グループの企業価値をさらに向上することに加えて、「リテールDX」を通じ、流通業界全体の変革に向けた取り組みを推進していくとのことだ。
