フォースタートアップスは、2024年のスタートアップ資金調達金額ランキングを発表した。調査は同社が提供する「STARTUP DB」を基に行われ、年間および12月のランキングが公開された。
年間資金調達金額ランキングでは、生成AI領域における基盤モデルの研究開発を行うSakana AIがトップとなり、383.4億円を調達した。同社は2023年7月設立のAI研究開発企業であり、小規模な生成AIモデルを効率的に組み合わせた新技術により、高性能かつ省エネルギーなAIの実現を目指しているという。また、2024年9月にはNVIDIAとの協業を発表し、日本国内におけるAI研究開発拠点の強化を進めている。
2位には五常・アンド・カンパニーがランクインし、334.3億円を調達した。同社は途上国においてマイクロファイナンスを展開し、金融包摂を促進する事業を行っている。現在、5カ国で9社のグループ会社を通じて活動しており、2030年までに50カ国1億人以上へのサービス提供を目指しているとのことだ。
3位はエナジーグリッドで、314.8億円を調達した。同社は電力の小売りや卸売取引を手掛けており、2024年8月にはシタデルへの全株式譲渡を発表している。これにより、日本の電力市場の発展をさらに推進する方針だという。
4位にはハイレゾ香川がランクインし、230.9億円を調達した。同社は香川県においてAI開発用GPU専用データセンターの開発を行っており、地域経済の活性化と国内AIインフラの重要拠点としての役割を目指している。
一方、2024年12月単月の資金調達金額ランキングでは、東京大学発のPreferred Networksが120億円を調達しトップに立った。同社は深層学習およびAI向けクラウドサービスを提供している。また、NOT A HOTELが105億円を調達し2位となった。同社はホテルと自宅を兼ねた物件の販売および運営を行っている。
【調査概要】
調査期間:2024年12月1日〜12月31日
調査機関:フォースタートアップス(自社調査)
調査対象:同社サービス「STARTUP DB」が取得した登記簿謄本、プレスリリース、ニュース情報に記載している情報
有効回答数(サンプル数):25,000社
調査方法(集計方法、算出方法):期間内のデータを集計
※同社が取得した登記簿謄本に記載している情報を元に参考値として算出しているが、同情報の正確性、信頼性、完全性を保証するものではなく、同情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負わないとのこと。
<参考>
STARTUP DB『スタートアップ資金調達金額ランキング』