転職サービス「doda」を運営するパーソルキャリアは、2025年上半期の転職市場予測を発表した。それによると、15分野のうち13分野で求人が増加、または好調を維持する見通しであり、転職市場は引き続き活況を呈することが予測されている。
2025年上半期において、求人が増加すると予測されるのは電気・機械、不動産・建設、金融、メディカル、営業、人事、経理、法務、販売・サービス、クリエイティブ、食品の11分野。また、IT・通信および化学・素材の2分野では好調を維持する見込みだ。一方、企画・マーケティングと事務・アシスタントの2分野では、求人の横ばいが予想されている。
こうした採用意欲の高まりの背景には、以下の3つの要因が挙げられるという。
(1)団塊ジュニア世代の定年退職を見据えた労働力不足への対応。
(2)働き方改革の推進による業務効率化や業務分担の加速。
(3)新規事業創出や既存事業拡大に伴う中途採用の増加。
特に「IT・通信」分野では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や「2025年の崖」問題を背景に、エンジニア職の需要が引き続き高いとされる。「電気・機械エンジニア」では、自動車業界のEV化や半導体ビジネスの拡大に伴う需要が増加る。「販売・サービス」分野では、インバウンド需要による店舗拡大や宅配市場の成長が採用ニーズを拡大するとしている。
さらに、2025年上半期の企業動向として、社員満足度の向上や人材定着を目的とした取り組みが進む見込みだという。具体例として、以下の施策が挙げられている。
・社員の負担軽減:残業時間削減や転勤選択肢の明確化、業務分担の促進
・採用プロセスの工夫:選考時の職場見学や現場社員との面接同席の導入