ビースタイル ホールディングスが運営する調査機関「しゅふJOB総研」は、「106万円の壁」をテーマに仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層にアンケート調査を実施し、結果を公表した。
■調査結果
1.社保の収入要件等が撤廃されると「今より年収を上げたくなる」は39.6%。
2.規模要件や収入要件を撤廃し社保の適用範囲を拡大することに「賛成」は49.0%。
3.社会保険の適用条件(106万円など)撤廃の影響を調査。賛否状況別比較は以下の通り。
以下、同調査に寄せられたフリーコメントを一部抜粋して紹介する。(年代:就業形態)
●従業員数の規模要件や収入要件を撤廃して社会保険の適用範囲を拡大することについて「賛成」と回答した人
・年収の壁が無くなると仕事を増やして頑張ろうと思う気持ちが増えそうな気がする(40代:派遣社員)
・そもそも必要ないと思っている。働きたいだけ働いて、平等に税金、社会保険料を払えばいいだけのこと(50代:パート/アルバイト)
・目先の収入の減少より、将来、年金の受取額が増えるのであれば、壁を越える方を選びます。若い時にはその逆だったと思いますが、今は強くそう思います(50代:派遣社員)
・最低賃金も毎年上がるなか、年収の上限がずっと変わらないのはおかしいと思っていたので賛成(30代:パート/アルバイト)
●従業員数の規模要件や収入要件を撤廃して社会保険の適用範囲を拡大することについて「反対」と回答した人
・今の状況が自分にとってはベストな為、子育てをしながら働くとなると、大いに反対です(40代:パート/アルバイト)
・中小企業にとっては負担が重すぎる。ただ、働く側も税や社会保険料も支払うべきだと思う。社会保険は将来の自身の為にもなるので必要(50代:正社員)
・基本的に社会保険適用の人数を企業は増やしたくない。今のパートは絶対に週19時間以内じゃないといけない。誰でも知ってる大企業だけど。適用拡大となるときっと私の場合ただ働ける時間が減るだけと思います(50代:パート/アルバイト)
・年収に制限をかけて働く人にはいろいろな理由があると思う。介護とか、わずかな時間しか働けないなど(40代:今は働いていない)
●従業員数の規模要件や収入要件を撤廃して社会保険の適用範囲を拡大することについて「どちらとも言えない」と回答した人
・社会保険の方が年金額が増えると言うのは嬉しいが、今現在の手取りが少なくなるのは大変辛いです(60代:パート/アルバイト)
・企業が社会保険料を負担したくないので業務委託などに切り替える可能性がある(60代:パート/アルバイト)
・手取りが減ることを恐れて、収入を抑制せざるを得ない状況に陥る人が多くなると思う(30代:今は働いていない)
・年収の壁を引き上げても、家庭での主婦業が減ることはなく尚且つ夫の協力も変わらなければ働く時間を増やそうとは思わない(50代:パート/アルバイト)
・106万の年収で社会保険の負担が増えるなら扶養に入ったままの方が負担が少なくすむ。もっと働きたいと思っていても、子育て中はなかなか難しい。子供を孤独にさせて仕事に専念するか、子供と向き合うために仕事をセーブするか。悩み負担するのは自然と女性(50代:パート/アルバイト)
<参考>
ビースタイル ホールディングス・しゅふJOB総研『「106万円の壁」をテーマにしたアンケート調査』