モビリティビジネス・プラットフォーム「TLUNCH」を展開するMellow(以下「メロウ」)は、独自目線で注目度の高い「世界MaaS企業カオスマップ」(2019年度最新版)を発表した。なお、作成したマップ内の各カテゴリごとにおいて、注目度が高い企業について以下で紹介している。

  • MaaS配車サービス「GRAB (グラブ)」
    • シンガポールを拠点とするアジアのスーパーアプリ金融サービス、食品配達、小包配達、コンテンツおよびデジタル支払いなどの分野を拡大している。配車事業以外にも日常的に使える様々なサービスを展開
    • 本年3月にSoftbankから約1595億円(14.6億ドル)資金調達。総合的資金調達額は(IPO前)Uberの約8850億円(81億ドル)を遥かに超える、約9615億円(88億ドル)
  • MaaSバイクシェア「Hello TransTech(哈囉出行)」
    • 2016年に設立し3年で急成長しているバイクシェアを展開する企業ユーザー数は2億人を超える
    • 中国のアリババグループの金融関連会社アント・フィナンシャルが支援するプラットフォーム主導のシェアトラベルソリューションプロバイダーでバイクシェア・電動バイクシェアを中心に事業展開
    • 競合のOfo(オフォ)やMobike(モバイク)が注目される中、人口が多く消費力が高い北京、上海、天津「一線都市」& 青島、長春などの「二線都市」を狙い事業スケールに成功
    • Hello TransTech→「二線都市」とそれより小さい「三線都市」を徹底的に攻めてシェアを伸ばして行く戦略
    • 約300の中国の都市で2億2000万の登録ユーザー数を持つ企業
  • MaaSカーシェア「Getaround(ゲットアラウンド)」
    • カリフォルニア州サンフランシスコ発のカーシェアリングベンチャー、プラットホームを通じて自宅の車両を1時間単位よりレンタル可能なサービス
    • 貸し出す車両はアプリを通じ、鍵無しで車両ドアの施錠やエンジンの始動ができる
    • 世界中の約300都市でサービスを利用可能となる
    • ソフトバンクが出資する企業でOla、シンガポールのGrab、中国のDidi Chuxing、Uber Technologies Inc企業とともに自動車共有社会の先駆けとなる企業
  • MaaSカープール(相乗り)「BlaBlaCar(ブラブラカー)」
    • 運転手を空席や乗客と接続して旅費を共有する長距離電車プラットフォーム
    • 数多くあるカープールベンチャーの中でも、フランス(パリ)BlaBlaCarは唯一カープールの体験を個人の個性や要望に随時カスタマイズ可能なサービス
    • 長距離を安く相乗りできるだけでなく、BlaBlaCarのユーザーもドライバーも事前に自分がどれだけおしゃべりなのかを「Bla」から「BlaBlaBla」までの三段階で設定でき、自分により合っているユーザーまたはドライバーを検索することが可能
    • 現在22ヶ国で営業されているBlaBlaCarは、日々移動を安く、便利に提供するだけではなく、人々がカープールを通じてお互いをより信頼できる世の中創造する企業
  • MaaS自動運転「Cruise (クルーズ)」
    • GMクルーズはT. Rowe Price Associates、ホンダ、SoftBank Vision Fund、およびその親会社GMを含む投資家グループから新たに11億5000万ドルの新規株式を調達した企業
    • アメリカサンフランシスコ発の自動運転ベンチャーで、2016年にGM(ジェネラルモーターズ)に買収済み
    • サンフランシスコの国道で実施実験を行い人々がにとって大事な物、場所、経験を安全に結びつける企業、世界最先端の自動運転会社を目指している。
    • 世界に複数ある自動運転を進行しようとしている会社の中で、Cruiseは最もアグレッシブなタイムラインを発表し、2019年中に商用の自動運転車サービスを展開すると発表
    • この一年で日本ソフトバンクなどを含む約7922億円(72.5億ドル)の資本コミットメントを獲得
  • MaaSシェアパーキング「SpotHero (スポットヒーロー)」
    • 2000万台以上の車が駐車しており、最大規模のコネクテッドパーキング施設がある駐車場予約プラットフォーム
    • 2011年にアメリカシカゴで設立された駐車場比較・予約アプリで、個人や法人が所有する空き駐車場と、駐車場を利用したいドライバーをマッチングするシェアパーキングサービス
    • 貸し手は空きスペースを簡単に1時間単位から有効利用でき、借り手は安く駐車場を予約し使用できるので、両者に対してwin-winのメリットを生み出すプラットフォーム
    • 便利でかつ事前に写真で環境をチェックできる→安心な場所を通常よりもリーズナブルな値段で事前予約と決済が可能
    • 現在米国とカナダの50都市以上で利用可能で、アメリカの主要都市ではほとんど使用可能
  • MaaS配達・配送・物流「Nuro (ニューロ)」
    • Nuroは2016年にアメリカシリコンバレーでGoogleの元自動運転車チームのベテランが設立した自動運転配達のベンチャー
    • 乗客を運ぶロボタクシーを開発するよりも食料品を配達する自動運転車両を開発する方がレギュレーション&ユーザビリティが評価されている
    • 車両のインテリアデザインは柔軟に変えられ、あらゆる物をいつでも・どこでも安全に配達可能な仕組みを実現
    • 今地域の商品輸送のために作られた自動運転車で今年ソフトバンクグループの投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」から1027億円(9.4億ドル)の投資を受けた企業
  • MaaS飲食カテゴリ「Mellow」
    • 日本でスタートしたモビリティとスペースをマッチングするプラットフォームを運営する企業
    • 現在は個性豊かなフードトラックを「必要な時に」「必要な場所へ」とどけるサービス「青空シェフごはんTLUNCH<トランチ>」を主軸に展開する
    • シェフがこだわった料理を気軽に楽しめるランチスペースを1日150カ所で展開
    • 今後はフードトラックのみならず、マッサージトラックや保険トラックまでモビリティの新たな可能性を模索する
    • 古くからの屋台とは違うまた新しい感覚のモビリティサービスで、自社のデザイナーとビルの外観にマッチする空間をトータルプロデュースする

※1USD =109.28JPY

参照:【Mellow】「世界のMaaS企業」カオスマップ 2019年度版を日本初公開