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ヴァリューズは、国内の15歳~43歳の男性4,510人を対象に、Z世代およびミレニアル世代男性の美容意識に関するアンケート調査を実施し、結果を公表した。
■Z世代はミレニアル世代よりも美容関心度が高いものの、実践継続層は少ない
アンケートで「現在の美容意識」の度合いを聞いたところ、Z世代は関心層が71.9%と、美容への関心が上の世代よりも高いことがわかった。
一方で、「自分なりにこだわりやセルフブランディングに向けてアイテムを使っている」「美容が習慣化し、日々のルーティンとなっている」と回答した「エキスパート層」の割合はミレニアル世代と大きな差が無く、関心はあっても美容を日常的に実践しているZ世代男性はまだ少ないことがうかがえる。
■スキンケア商品の利用者は関心層の約34%、メイクアップ商品は約7%
次に消費者のオンライン行動データから、「化粧水」「乳液」といったスキンケア系キーワードと、「BBクリーム」「コンシーラー」などのメイクアップ系キーワードについて、それぞれの検索数を集計。
その結果、Z世代男性は上の世代よりも検索数が多く、美容関連の情報収集が盛んであることが判明。また、メイクアップよりもスキンケアに関心がある男性が多いことが見て取れた。
美容アイテムの利用状況を商品カテゴリの粒度で聴取したところ、化粧品・乳液・美容液のいずれかのスキンケアアイテムを利用しているZ世代男性の割合は、関心層の約34%となっている。
一方でメイクアップアイテムの利用者は、最も利用者が多いBBクリームでも関心層の約7%。メイクアップまで至っている人は少ないものの、いずれの商品も「エキスパート層」のうち1割以上は利用していると回答しており、この層が男性美容を牽引していることがわかる。
なお、「エキスパート層」は「無関心Z世代」以外の利用者数/「無関心Z世代」以外の回答者総数で算出。
■「彷徨いZ世代」はショート動画で受動的に情報収集
同社はアンケート結果から、日常的に美容を実践している「エキスパートZ世代」と、美容への関心はあるがあまり実践の定着には至っていない「彷徨いZ世代」で、スキンケアやメイクアップアイテムに関する情報収集媒体がどのように違うのかも調査を実施。
すると、「エキスパートZ世代」と比べて「彷徨いZ世代」は、InstagramやX(旧Twitter)、YouTube(ショートを除く)などのSNSでの情報収集率が低い一方、YouTubeショートやTikTokでの情報収集率には両セグメントで大きな差がないことがわかった。
これらのショート動画媒体は、観たい動画を自分で探すよりも、アルゴリズムで流れてくる動画を視聴するスタイルが主流であることから「彷徨いZ世代」は、受動的に美容に関する情報を得る傾向にあると同社は考察している。
■顕在化には「美容は自己表現の手段である」ことの訴求が重要。SNSの影響も大
美容アイテムを利用し始めたきっかけについて尋ねると、「エキスパートZ世代」は20%超が「自分らしさを表現したくなって」と回答しており、美容が自己表現の1つの手段であると認識してもらうことが、潜在層をエキスパート化する上で重要であると同社は考察している。
また、「SNSで垢抜け動画や画像を見て」「SNSで美容インフルエンサーの発信情報を見て」といった項目も「エキスパートZ世代」で高くなっており、SNS上の情報が意思決定に大きな影響を与えているこもわかった。
【調査概要】
調査対象:全国のヴァリューズモニター(15~43歳男性、中学生を除く)
調査期間:2024年3月26日~4月2日にアンケート調査を実施
回答者数:回答者4,510人。
※15~27歳をZ世代(アンケート回答者1,148人)、28~43歳をミレニアル世代(アンケート回答者3,362人)と定義。
※アンケート調査は、性年代別人口とネット利用率に合わせたウェイトバック集計。
※アプリのユーザー数やキーワードの検索数は、PCおよびスマートフォンからのアクセスを集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。
<参考>
ヴァリューズ『Z世代およびミレニアル世代男性の美容意識に関するアンケート調査』